ライフログ系スマートウォッチを買った(その3:1年後)

racchie.hatenablog.com

1年前の7月下旬くらいにスマートウォッチを買って、1か月で使えなくなりジャンク屋でもっと安っぽいモノを買ったわけですが、なぜかその後1年くらいずっと使い続けていて、まだ故障もせず使い続けているので、せっかくですから1年後の評価をしておきましょう。

(1年使ったあとの)問題点

実はそれほど使い勝手が悪くなったりとかいうことがなく、ほぼ1年前と変わらない使い勝手で使っています。

電池の減りが少し気になり始めた

スマホでもそうですが、充電をする機器ですし、その電池はお約束のリチウムイオン電池でしょうから、使い続ければそのうちヘタってきます。購入当初は充電完了して少なくともその日、またはその翌日には電池アイコンはフル充電状態になっていましたが、最近は充電完了から半日もすると電池アイコンが3/4くらいになっていたりします。

充電をする間隔も多少短くなりました。それでも当初4~5日程度で電池切れを起こしていましたが*1、最近は3~4日おきでしょうか。外出が多い時期は2日持たないこともありました。

※購入当初は「フル3日持つ」とありましたが、今は3日目に充電、という感じですね。

血圧測定の基準がアヤシイ

実はこの件、この記事(の下書き)を書きながら気が付いた、というか、どう理解をすればいいもんか、と考えているのですが...。

「アヤシイ」とひとくくりに書きましたが、アプリ側の問題なのかもな、とは思っています。血圧は設定画面で基準値の設定をする必要があって(H Bandアプリでは「血圧テストモード設定」という画面)、ここで、

正しい血圧数値を測る為、降圧剤を飲んでいないときの血圧数値を設定してください。

と記載があり、基準値の設定を行う必要があります。文面通りに読めば、そして降圧剤を服用する必要のない通常の人たちであれば、いつもの平均血圧を設定しておけばいいのですが、私はかなりの高血圧で、降圧剤の服用を忘れると相当血圧が上がってしまう難儀な人間ですので、最近スマホの機種変をした際に(iPhoneX→Pixel 3a)血圧テストモードの設定の見直しをしたわけです。設定見直しのもう一つの理由は服用している降圧剤の種類が変わったことで血圧変動がどれほどあるのかという検証の必要性があったためです*2

当初の設定は、アプリの文言通りではなく、降圧剤を飲んで効いているときの平均血圧にしていました。血圧計で計測した血圧にあわせて設定を行った記憶がありますが、上述のように薬の処方が変更になったことで降圧剤服用時の血圧が変わった(少し高くなった:医者との相談の結果そうなっています)ので、その数値の基準値をもう一度きちんと調整しようと考えて、文言通りの降圧剤を飲んでいないときの平均血圧を入力してみました。そうすると、血圧がかなり高く計測されるようになっていたのです。

ちょっとこのあたりはきちんとした調整(キャリブレーションとかそんなレベル)が必要な気もします。

充電端子が外れやすい

初代(1か月持たなかったアレ)は充電をするときにホルダーにハメ込むタイプでしたが、今使っているY9は充電端子がむき出しになっていて、磁石で軽く留めるような仕組みを採用しています。磁石で留めるのはすごくいいアイデアだと最初は思っていたのですが、充電回数が増えていくにつれ、充電のタイミングでケーブルを留めていたはずなのに、何らかの理由で(引っ張られたとかちょっと移動させてしまったなど)充電ケーブルが外れていることで充電できなくなっていたという事象が発生しました。

使い慣れた頃に起こった事象で、最近はできるだけ気を付けているのですが、それでもごくまれに充電ができておらず、しょんぼり😞することもあります。コストとのトレードオフでもあるでしょうし、この仕組み自体はとても興味深く、ある方向からの接触でなければ充電ができない(極性があるので当然なんですが)、というのを磁石のSN極を左右逆にしておくことで、コネクタとの接触は1方向しかできないようにしていたりします。これでホルダーを使う必要はないわけですが、磁石は当然強力なものが使えるわけでもないため、少し引っ張ればすぐに外れてしまうわけです。

ホルダーで充電するのとこのスタイルとどっちがいいのか、というのは人それぞれ意見が分かれるところだとは思いますが、私はどちらかというとホルダーでしっかり固定して充電されることが担保されている状態の方が安心できます。

良い点

長く使い込んだからこそ、評価できるポイントも多くあります。

ずっとつけていられる

スマートウォッチと呼ばれるガジェットは普通の時計と同じように重いものが多いとは思いますが、この手のバイタルサインを計測する系のものは総じて軽く、装着していることをそれほど意識することなく普段の生活ができます。人間が活動している時間帯はそこまで言うほど意識しなくて済むわけでもないのですが、睡眠時は意識することはほぼないと言っていいでしょう。

一時期Apple Watchのバイタルサイン計測アプリのテスターの仕事を受けていたことがあり、その時にはY9を着けていなかったのですが、普段から重く感じていましたし、就寝時に突然煌々と画面がONになり寝られなくなることもあったり、重さを気にし始めると寝られなくなったりと、あまりいい印象は持てませんでした*3。テスター業務が終わった後にY9に戻ってきた時はむしろ感動です。軽いし着け心地も悪くないし、何より電池のことを気にする必要があまりない!

アプリの性能はそこそこだけどいい

初代を使い始めた頃から、ずっとデータがクラウドに蓄積されればいいな、とは思っていました。当時はiPhoneを使っていて、いつの間にかiOSの「ヘルスケア」とH Bandがリンクしていて、歩数情報はH Band経由で取得をしていたようです。つい先日Androidに機種変をしたのですが、Google FitとH Bandのリンクはしていないようで、これができるようになればずっと履歴を残せるのになぁ、とは思っています。

H Band自身も過去のデータをクラウドにアップしている様子はなく、ログインはしてみたもののiPhoneで取得していた過去のバイタルデータはPixel側では見ることができませんでした*4。個人情報を保存していないという点では安心、と言いたいところでしょうが、そもそもバイタルデータ自体がセンシティブな個人情報だったりするわけですし、セキュリティ対策をしっかりと施したうえでのクラウド保存ができるようになると使い勝手がよくなるのでしょう。そんなワガママな望みがなければそこそこ情報が取れていていいと思います。

コスパは断然お得

2代目は故あってジャンク屋での購入となったわけですが、仮に初代(¥7,000くらいだったはず)と2代目(¥2,000)を合わせた金額で購入したとしても、1万円いかないガジェットを1年使い倒した、という点で行けばまぁコスパはいいと思います。健康を気にするようにもなりますし、心拍数/血圧のアラームが鳴ると「あ、どうしたんだろう」と思いますし*5、自分の身体のことが手に取るようにわかるというのはいい事です。

結論

結論と言っても、買いだとも言わないし、止めといた方がいい、という代物でもないです。それなり、というのが正しい評価だろうと思っています。

ただ、ライフログ、というかバイタルデータを簡単に取得できること、その管理ができること、という点だけを取り出すと、健康が気になる人にとっては意外と必要だったりするわけです。この端末ではできなかったのですが、モノによっては血中酸素飽和度が計測できたりします。ヨメが買っていたものはどうやらそれができるらしいのですが、血中酸素飽和度はコロナウィルス感染の最初の波が来ていた3~4月あたりに話題になっていましたよね*6。精度がどうこう、という話よりも、定期的に計測をしているからこそわかる異常値の検出ができることがバイタルデータ取得のキモですから、そういう意味では「着けていると安心」できる機器なのかな、と思っています。

続編はたぶんないです

新しいこの手の端末を買ったところであまりブログネタにするほど面白いものでもないのかな、と正直書きながら思いました。たぶんガジェット的な続編は書くつもりもないですし、基本的に健康維持の目的でこのまま使い続けようかな、とは思っています。ただ、アプリ開発という話になると別で、このガジェットのチップがSDK公開しているという話は以前にも書いていますが、SDKを使ってアプリを作るということがあれば、あくまでも技術開発ネタとして書いてみたいかな、とは思っています。

*1:基本的に電池切れになるまでずっと使い続けています。外出中に切れることもしばしばありますが、クリティカルにバイタルサイン測定を行う必要もないので電池切れたらその日の夜にでも充電しよう、というような感覚です。

*2:こっちの方がクリティカルなんですが、直接の理由は機種変なんで。

*3:アプリ自体もあまり...。

*4:自分でSQLite形式のファイルを見つけてましたね。そういう仕組みのようです。

*5:先日人前にでる仕事をしていた時に、緊張していたのかどちらのアラームも鳴りっぱなしということが1度だけありました。おいおいどうした俺、という感じですが(笑)。

*6:血中酸素飽和度が少ないからと言ってコロナに感染した、という話ではないのですが、目安になるとかなんとかで一時期計測機器が品薄になったとかいう話を聞きました。