GPD Pocket 2を入手しました。わりと今さら感のあるモノではあるものの、2020年に入ってからずっと欲しいと思っていたモノで、中古でしたが状態もよいものを入手でき、大変満足をしています。ただ、本業が忙しい最中で買ったものでなかなか手も入れられず、使ってみて不都合な個所をなんとかしよう、ということもちょっとしていられず、暇を見てカスタマイズを行っている感じです。
相変わらず「開封の儀」には興味がありません
そういうのに興味がある方は「GPD Pocket2 開封の儀」でググってください。箱の中に入っているのは本体、ACアダプタ(USB-C)、USBケーブル(充電用:両端ともUSB-Cというケーブルは初めて見た)、取説、の4点でした。取説は読まずに箱にしまいました。
買った時点でWindows10のバージョンは1803でした。最初のオーナーさんはきっと売ることを前提に買ったんでしょうかね。アップデートなんかしたら価値が下がるんでしょう。
早速Windows Updateをかけて最新版*1にします。ついでに最新版にした状態で初期化、古いWindowも消してしまいます*2。メインのCドライブはeMMCの128GB(実質115GB)ですが、利用20GB程度。この後いろいろとアプリをインストールすることになるのですが、容量が不足している状態ではありません。
キーボード配列がなんか変だなぁ
物理的にキーボードに違和感を感じます。と言うか、ホームロウ(asdf/jkl;)にスッと指が伸びないです。と言うか、よく見てみると、右小指はエンターキーの上にいるんですね。たぶんそれを避けたいから右手が無意識にずれてしまうのかも...。ただ、物理的配列に関してはサイズもそうですしそもそも納得ずくで買ったものですからあまり気にしていません。むしろホームロウに指が置けさえすれば基本的には文章(メールやドキュメント)を書くことは問題ないので、まぁ大丈夫でしょう。
マッピングがおかしいな、と気づいたのは日本語の入力をしようと思った時です。最近デスクトップでも英語配列キーボードを使うようになったので、最上段の数字列とシフトキーを同時押ししたときの挙動が「日本語じゃん」と気が付くわけです*3。Windowsの設定でキーボードマッピングを見ると「106キーボード」となっていたので「101キーボード」に修正して再起動。
まず「/~」キーを押すと「
*4」が表示されます。オッケーオッケー、素晴らしい。でも、このキーボードにはなぜか「半角/全角」キーも存在する。念のため押してみると、「」。普段使いではあまり気にならないし使うことも多くない「
」「~」ですが*5、プログラマという商売をしていると、わりとどちらも使う頻度が高いのでなければないで困るわけです。とはいっても2つも要らないですし、せっかくキーが「半/全」と刻印されていることですし、英語キーボードなのに全角半角キーを使えるようにしてみたいです。
このサイトを参考にしました。
要はファームウェアで「半/全」「`/~」キーを別物と認識させるということのようですが、上記サイトの手順から推測するに、「半/全」キーをF13キーにリマップさせる、ということではないかな、と思います。で、IMEの設定でF13を入力切替にマッピングさせる、と。
電池がおかしい?
この手のマシンは買ったはいいけど使わない、要はガジェットが好きだから買うけれど使うこともなくただ電源だけ食わせている、というタイプの人は世の中には結構いると思うんですが、このマシンもそのタイプだったかどうかちょっとわかりませんが、バッテリーモードにした時の挙動が変です。
いったんバッテリーのチェックをかけてみます。Windows10にはバッテリー使用レポートを表示するコマンドがあるというのを初めて知りました。コマンドラインから、
$ powercfg/batteryreport
と入力、エンターキーを押すと、コマンドを実行したディレクトリ(フォルダ)にレポートのHTMLファイルが出力されている、という仕組み。まぁ便利。
バッテリーのへたり具合は現在のフル充電容量/オリジナルの容量であり、実際に確認したところ、23956mWh/25080mWhなので4.5%くらいの減衰ということになり、バッテリー自体は問題がなさそうです。ということはバッテリーの設定かな。ちょっとバッテリーだけでずっとつけっぱなしにして様子を見てみましょう。あとでレポートも出してみて確認してみます。
症状を見ていると、
- 100%まで充電できない(確実にバッテリーが「ヘタっている」状態)
- 残量55~60%くらいが「バッテリー切れ」で落ちる閾値か
- だいたい1~2時間くらいしか持ち歩きで使えない(実測値)
という状態。思い当たるフシ、というか似たような状態になっているマシンは我が家に1台あって、それもずっと充電しっぱなしで放置していたノートPCで、バッテリーの充電は100%まで充電ができません。保護機能が働いていたのかわかりませんが、放電側は0に近いところまで使いきることができるので持ち歩くことは問題なさそうですが。
たぶん前ユーザが同梱の急速充電器でつなぎっぱなしにしてかなりの負荷を充電池にかけていたんではないかな、というのが原因の見立てです。要は買ったはいいけど使ってなかったか、家で引きこもってずっと充電しっぱなしだったのか、というところだけれど、使い込んだ感がゼロである事を見れば、「使いこなせなかった」が関の山ではないかな、と。
バッテリー自体はリプレース品が販売されているので、外に出る機会が増えるころまでに購入手続きをしておけばいいかな、と思いますが、まずは今あるバッテリーをある程度復活させて、無充電で2時間以上は外出先で使えるようにしておきたいかな*6。
何度か「フル充電(99%)→負荷をかけて放電(スイッチをONにして放電)→ほぼ完全に落ちるまで放電をさせる→充電」を繰り返して様子を見ます*7。本来でしたらフル充電するまで電源は落としておくべきところですが、いつフル充電になったかわからないので(100%まで充電できないため、端末外のバッテリーランプは絶対に赤点灯にはならない)、OSは立ち上げたままにして充電しておきます。しばらく様子見なので状況が変わったらまた報告をしましょう。
余談ですが、先代のGPD Pocketのバッテリー膨張による交換を自分でやった方の記事を拝見したのですが、
GPD Pocket は過充電の制御がうまくない可能性があるので、常に充電しっぱなしの状態は避けるべきです。 とあり、充電制御がきちんとされていないであろうことは念頭に入れて今後も使い倒したいと考えております、ハイ。
内蔵「ポインティングデバイス」について
GPD Pocket 2のレビューを見ていると圧倒的に多いのが「ポインティングデバイスが使いにくい」という声。実際にどうなっているかと言うと、本体上部(ディスプレイに一番近いところ)にリボン状のスイッチ列があって*8、その一番右にある四角いボタンが「光学式ポインティングデバイス」であり、さらにこれを押すこともできるので、普通に押して左クリック、長押しすれば右クリック、と、タッチパッドと同様の使い方ができます。
数多のレビューは、この点「だけ」を強調し、クリックしにくいだの使えないだの、と書いていて、更にマウスを買うべきだ、とアフィリエイトをあおっていますが(笑)、実はマウスボタンは同じリボンの左端に2つ、左から左クリック、右クリックのボタンが存在します。
確かに机の上に置いている状態だとこのボタンは大変使いにくいです。かなりクリッキー、というか押し込むのに結構な力が必要なので、マウスのクリックと同じ感覚ではクリックできません*9。このポインティングデバイス、右側のカーソルを動かす部分と左側のクリックボタンは、この端末を両手で持った時に初めて「使える」モノとして見えてきます。親指を上にして、残りの4本指で本体を支えるような持ち方をするとおもうのですが、その時に、右親指→光学ポインター、左親指→マウスクリックボタンがそれぞれアサインされるので、安定した状態でマウスカーソルを動かすことができるようになるわけです*10。
惜しい、というか残念なところがあるとすれば、ノートPC、特にタッチパッドがあるモノであれば、2本指スワイプでスクロールしたりする機能がありますが、アレが実装されていたらうれしかったかもなぁ、とは思います。どうやって実装するのかわかりませんが。画面の大きなスクロールをしたいときにはどうしても画面タッチをすることになりますので、まぁ画面をきれいにしたい、とでもいうなら保護スクリーンやら何やらを導入すればいいんでしょう。落とした時のことも考えて私もいずれ購入するつもりではいますが。
今後の使い込み方針
まだアプリの導入をしていないので*11なんとも、というところですが、用途を考えながら導入するアプリを決めていきたいと考えています。
*1:1909です。20H1が適用されたマシンが我が家にはいまだに1台もないのですが、アレは幻かなんかなんでしょうか...。
*2:古いのを入れていると容量を食うので。特にバージョンを戻す必要のない場合はいつも古いバージョンは消しています。
*3:Shift+"2”ですね。日本語だと「"(ダブルクォーテーション)」、英語だとアットマークになります。
*4:シングルクォートではなく、『アクサングラープ』です。
*5:「~(チルダ)」は長音記号の代替として利用するケースも多いかと思いますが、IMEの変換でもなんとかなるのでなくても困らないというのが正直なところではないでしょうか。
*6:2年オチ程度のバッテリーで30分しか使えないとかありえないでしょう。という程度の論拠です。
*7:充電と放電を繰り返すので当然バッテリーそのものが劣化していくことになるのですが、現時点であまりイケてないバッテリーですのでまぁ実験がてら、というところです。
*8:Macbook Proのリボンタッチバーを意識したんだろうなぁ、というのがわかりますが、基本的にクリッキーなボタンになっています。
*9:そして、普段右手でマウスを使う人は左右のクリックをする指が逆になるので感覚的に左右クリックボタンがおかしくなるはずです。もっともその程度の設定はWindowsの設定の中でできる事なんですが。
*10:左利きの人には使いにくい仕組みですよね。たぶんこの点だけを見れば先代:GPD Pocketの、昔のThinkpadライクなポインティングデバイスの方がカスタマイズもできるので使いやすかったのではないかな、と思いますが。
*11:現時点ではキーボードドライバの入れ替えのタイミングでChromeを入れました。また、Windows UpdateのタイミングでChromium版のEdgeも入り、あとはバッテリー消費をさせるためにベンチマークソフトをいくつか導入したくらいでしょうか。