マーケオタクのボヤキ:ブログ収益化のPoC(Proof of Concept)

2020年の8月から、趣味であるVAPE(電子タバコ)のファンサイト(ブログ)を立ち上げました。宣伝をするつもりもないんですが*1、一応リンクだけは貼っておきます。VAPEにご興味がある方はご一読いただけると幸いです。

racchie-vapefun.hatenablog.jp

今回はこのブログの裏話、というか、仕事ブログとは異なる視点で作られている、そして、仕事ブログでは行っていない「収益化」というテーマについて少し掘り起こしてみたいと思います。

「 趣味と実益を兼ねる」ための戦略

先述の通り、いま読んでいただいているこのブログとVAPEファンブログはまったく異なるアプローチで運営をしています。ただ、どちらも「戦略」に基づいていますし、仮説検証を繰り返しながらどうやってブログの認知度を上げていくか、またはアクセス数を増やしていく(≒ユニークユーザーを増やす)ことはブログ運営の目的の一つです*2。新しく作ったVAPEファンブログについて、どういうアプローチをとって運営を開始したかについてまとめておきます。

戦略①:記事の物量

アフィリエイトブログはとかく「趣味と実益」という言葉を使いがちで参入ハードルも低い印象を受けますが、そうは言っても実際に趣味を収益につなげるためにはある程度の『ボリューム感』は必要になってきます。

例えばVAPE系のYouTubeチャンネルなどを見ていると、ある人は(と言っても大概の人たちが最初のうちは、ですが)毎日のように新しいガジェットを持ち出しては「開封」→「使用」→「感想」というフォーマットでガジェットを紹介しています。疑問に思いません?そんなにガジェット持ってんの?と。

ほとんどの人たちは買ってるんですって。ブログやYouTubeのために。とにかく毎日紹介できるように、どこで買っているかは別にして、情報をネットで調べてはショップに赴くのか、それともネットでひたすら買いまくるのか。とにかく初期投資に相当お金がかかるらしいです。それで費用回収ができなくて結局更新が止まるというオチ*3

記事にせよ、記事ネタにせよ、最初はある程度の物量が必要です。これは趣味ブログに限らずブログの継続という点では共通ですが、記事自体もネタもある程度ストックがあると開設時にも次回の更新に関する不安がないですし、ストックする習慣をつけておけば、まとまった時間でひたすら記事を執筆する、という副業スタイルの書き方で運営ができるようになります。

ネタの出どころですが、今回は自分の手持ちのVAPEグッズを個別に紹介していくことで記事の物量確保をしています。ひたすら手元のグッズ(VAPEの本体やリキッドなど)にそれぞれ評価ポイントを書き記し、それを記事にしています。それとは別に、エンジニアという視点から見たVAPEというグッズやムーブメントについての考察ネタが、わりと仕事ブログを書いているときでも思いつくことがあり、それは仕事用ではないのでストックとして残してあったのですが、こういったネタを時々投入する予定にしています。

戦略②:広告の収益化

以前から申し上げているように、この仕事ブログ自体は直接お金を生むことがありません。このブログを見て私に興味を持ってもらうことが基本的な目的ですので、むしろ記事を読んでいただき面白いと思っていただいて、それが仕事などにつながればいいわけです。

VAPEの場合は、自分に興味を持ってもらうことは一つの方向性としてあるわけですが(これはあとで詳しく触れたいと思います)、それより先に「安直な」方法として、掲載している広告に対しての収益を得ることが可能です*4。VAPEについても私が今回最初の記事作成で行ったように、手持ちのグッズ一つ一つを記事にすれば、その商品を紹介するページを作ることになるので、広告掲載を行っても効果は高いと考えています。

今回手持ちのグッズを一つ一つ紹介するというのは、新規にモノを買って紹介するというやり方に比べればやりやすい方法ではありますが、もともとそれほど手持ちが多いわけでもないですし、実際に記事の量としても今記事ストックとして書きあげてある「下書き」の数も10程度しかありません。20程度準備は可能だとは思うのですが、この程度だと毎日記事を書いたとしても1か月で枯渇してしまいます。

これは実験ではあるんですが、このブログ同様、1週間に1度の記事配信ペースで商品の広告を載せることができる記事を配信し続けてみたいと思っていて、それを数か月くらい続けて(先述の通り記事ストックだけで言えば週1ペースであれば現時点で半年近く分はあることになります)、実際に収益化が可能になるかどうかを試してみたいと思います*5

※最初期の記事投稿を行った段階でアクセス経路の分析をしてみた結果、記事投稿ペースは最初は週2ペースに上げた方が良いかもしれないと考えてスケジューリングを変更しました。もちろんこれで未公開記事のストックが最初の想定より倍速で減ることになりますので、記事ストックについてはてこ入れが必要です。文章にはまとめていないネタもまだ少し残っていますので、徐々にネタの文章化→ブログ公開を進めていきます。

戦略③:著者の知名度向上

ブログを見てもらうことで知名度が上がり、知名度が上がれば商品レビューなどに対する信ぴょう性も高いと判断され、新しい商品の紹介をすることでブログへのアクセス数が上がり商品購入につなげることができる、というスパイラルを意識する必要があるんですが、まず戦略の①②で述べたように、記事を用意して広告を載せるに値する内容にする、というところは、言い方は異なりますが世のほとんどの「ブログを収益化する方法」で書いてあることです。そして、「記事が用意できればあとはブログを見てもらうだけ」でいい、とも書いてあります。

見てもらうために何をすればよいかを考えると、まずは自分の周りから攻めていこうとするわけですが、安直にFacebookTwitterの友達に紹介をしたり、購読を求めるのは私はNG行為だと考えています。VAPEの話で言うと、私のFacebook友達*6で”VAPE”でつながった人は一人もおらず、VAPEに興味がありそうな人が2~3名いるかな、という程度。この人たちに、「VAPEブログを始めたよ」という告知をするだけならかまわないと思いますが、ブログの購読であったり、今回のケースではないですがFacebookページを作って「いいね!」を押すように依頼をしたとしても、そこからの読者が増えない可能性の方が高いわけです。だって、シェアしてもらったとしても2~3人ですから、大多数の目に留まるようになるまで一体どれくらいの時間がかかるやら。

もっと直接的に、広く拡散してもらえる人たちにアクションを起こす方がいいですよね。今企画している内容はここでは書けませんが、かなりビジネスライクな方法論を使って情報拡散を狙ってみようと思っています。企画がうまくいったらご紹介をしますが、例えばD2Cのサイトを運営している人がどうやって自社ブランドの拡散を行うか、というところであれば参考になる事例だろう、と思っていたりします。

戦略を実現するための投資、そして負担しなければいけない費用とその回収

記事の物量(戦略①)でちょっと触れた「YouTubeのために謎グッズを買い込んでいる旦那さん」の話に関連するのですが、結局商品の紹介を書くことで広告に信ぴょう性を持たせることになるので、その商品は手元に置いておく必要がある、ということですから、まずは買ってくることから始めなければ...、なんですが*7、どこまで投資をすべきなのか、という点、負担した費用をどこまで回収できるのか、という点については考えていないケースが多いのだろうと感じます。まさに件の旦那さんがそうなんですが...。

そもそもブログにおける商品紹介のページは、もちろん個人の見解ではあるのですが、一種の「広告」として商品を販売する人たちには映るわけです。自社商品を購入してくれている人たちがどう思っているかをブログで吐露しているだけであってもそれは商品に対する評判なのであり、評判が良ければよいほど商品が良いものである、と考えてもらえる。マス広告を打つまでもなく、そういった「良い評判」を書いてもらえるだけで商品の価値が上がっていく。『口コミマーケティング』の神髄といったところです。

だからこそ、定期的にブログやYouTubeで情報を発信し、「忌憚なき意見」を述べ続けている人たちに対して、商品を売っている側から商品提供がなされ、それを紹介する、という流れができていくわけです。こうなってくると商品を買わずとも(レンタルなのか無償提供なのかはわかりませんが)紹介するためのモノは手元に届くし、それを紹介すれば商品も売れるしアフィリエイト収入ももらえる、というのが「よい流れのスパイラル」になるわけです。

「それってステマじゃね?」という人は多いです。まぁそのほとんどは『ステマ』という言葉の意味を勘違いしているのですが。『ステマ』は商品をあたかも自分が購入し、自分の意見を述べているように見せかけて、実は商品は提供されていて、更に紹介するためのスクリプトも用意されている、という状態を指すのであって、商品が提供されたからと言って、もちろん提供主はよいレスポンスを期待するのですが、「ここが良くない」だの「こういう点は改善すべきだ」といった忌憚のない意見、つまり自分が考えた事を提供主に忖度なく述べることはステマでもなんでもありません。提供されたことを言うことももちろんそうですし、それを言ったからと言ってステマだ、とは当然なりません。ステルス(隠ぺい)じゃないですしね。

ステマ話はおいておいて、目指すところは自分でチョイスして買ってレビューして、というやり方はどこかで限界がくるわけです。もちろんそれでもいいですし、ある程度自分でのチョイスがないとレビュー自体も偏りが出てくるので自分でのチョイスも必要ですが、それを補完するためにメーカーなどからのレビュー依頼みたいなものができるようになれば収益性も上がりますし、費用負担も減っていくし、収益が出ることで自身の投資分も回収できる、ということになります。

「なんとなく」では絶対稼げない

まとめ、というにはちょっと壮大なネタ風呂敷を広げた気分になっていてまとめようがないのですが、ブログやYouTube*8を収益化させるのに、なんとなくやってみた、お金稼ぎたかった、という程度でやろうとしても無理です。

マーケティングをかじったマーケオタクとしては、どうやって収益化させるのかをきちんと考えて実践してみたくなっていて*9、壮大なネタにこれからもお付き合いいただくことになるのですが、長い目で見てくだされば幸いでございます。

*1:仕事とはあまりにもかけ離れていますし、読者層は確実に異なるので...。

*2:認知度向上・アクセス数向上、それによるユニークユーザー数増加はすなわち潜在的な顧客の増加につながります。

*3:VAPE業界ではないですが、人気分野の動画を撮るために、毎日のように新しい何かを購入してくる旦那さんがいてお金がもったいないと感じているという奥様のお話をどこかで聞いたことがあります。それこそネットニュースだったような...。

*4:VAPE業界がどうなのかについてはこのブログにおけるテーマとは異なるので詳しくは触れませんが、健康増進法やコロナ禍で禁煙ブームになると代替品としての電子タバコ(VAPE含む)は活況を呈するように思いますし、今後も紙巻きたばこの値上げと電子タバコへの移行は起こると思っています。

*5:毎日書けばよい、と仰る方も多いかとは思いますし、最初あるだけの記事ストックを放出してそれを審査とやらにかければよい、とも思うのですが、たぶん持続可能性という点でNGだと思います。そもそも趣味でやっていることですし、あまり時間もかけたくないので、週1くらいのペースで、しかも1記事あたりの文字数も少なめにしていますので、チャチャっと趣味の時間で執筆をして、というようなスタイルでの運用を目指していくつもりです。

*6:111人いるそうです。皆さんいつもありがとう。

*7:件のYouTube旦那さん、紹介するグッズだけではなくYouTubeの動画作成に必要だとカメラやマイク、ライトなども買い込んでいたとのことですが...。

*8:今年の年初はYouTubeやりたいねとか言ってたんですよね。YouTubeについては本当にネタが集まらなくて困ってます。それこそVAPE系はブログもYouTubeも競合が多いんですが、よくまぁみなさんそんなにネタを持ってらっしゃるのね、と思うくらいいろいろと扱ってらっしゃいます。もともとVAPEでYouTubeをやるつもりはなかったんでいいんですけどね。

*9:収益化は実際には二の次で、その前段にあるブログ(≒オウンドメディア)の知名度向上であったり販促につなげるためのアイデアがどの程度通用するのか、という実証実験なんですが。収益化したい、とは言っていますが、せいぜい月に1個新しいVAPEグッズが買えたらいいな、くらいでいいんですよ。本業もあるんで稼ぎはそっちでやりゃいいんで。