仕事で使っているPCを入れ替えたのですが、注意事項や備忘録などを兼ねて久し振りに仕事ブログとして投稿してみます。
前段として入れ替え前の状況を簡単に触れておきますが、もともとPCの運用は、メインのデスクトップ(Win10)が1台、サブ扱いですが業務で使う画像の加工とiOSアプリの開発およびコンパイル用のMacが1台、外出時に持ち出すためのノート(Win10)、サブノートとしてUMPC(Win11)とChromebookがそれぞれ1台ずつ、更に興味だけで買ったミニデスクトップ(Win11)が1台、という計6台の運用になっています*1。と言ってもChromebookとミニデスクトップは稼働させておらず、UMPCもたまに持ち出す程度。もっと言えば、普段から自宅での作業がほとんどのため*2、持ち出し用のPCに関してはよほどのことがなければ持ち出すことがありません。いずれも何年か前に中古で購入したものを使い倒しており、型落ちもそうですが最新のOSが使えていなかったりスペックに関しても業務用途で使うにあたって少し不満が出てきたりしており、この夏あたりで新品に入れ替えようかと考えていました。
入れ替え前PC群のスペックなど
それぞれどんなスペックだったかを簡単に記載しておきます。
メインデスクトップ
自作PCかオーダーメイドPCかわかりませんが、少なくとも「メーカーもの」ではありませんでした。当初はボロボロの黒いミニタワーに入っていたので通称「クロバコ」です。
パーツ | スペック | 付記 |
---|---|---|
MB | MSI h55m-p33 | *ストックのまま |
CPU | Core i5 750 (2.67GHz) | *ストックのまま |
メモリ | 16GB (4GB×4枚) | 購入時は2GB×1 |
起動ディスク | BIOSTAR S20-256GB | 購入時は起動ディスクが外されていた状態 |
イーサネット | MB(GigaEther対応)*3 | 予備でIntelのNICをもう一枚挿してある |
GPU | AMD Radeon RX550 | ウルトラワイドモニター対応の一番安かったカード |
電源 | Raidmax RD-850AE | ストックの電源が壊れたため昔使っていたサーバから取り出した |
ケース | Thermaltake Versa H25 | 電源交換と同時期に衝動買いした |
その他 | HDD(500GB)2本、BD、USB-3.0カード |
購入当初(2018~19?)はCore i5でDockerによる仮想化もできるようになり*4、メモリも16GBまでアップグレードして快適になったのですが、さすがに今はギリギリで動いている感じです。また、i5の初代ですのでWin11には対応しておらず、もう少しハイスペックかつ新しいモノに買い替えようと考えていました。ただ、自作マシンのほうが融通が利く部分も多く、ケース(と電源)を除いて中身だけ入れ替える方向で考えていました。
サブマシン群
これも表にまとめておきます。すべてリテール品です。
# | 売却済 | 機種 | スペック概要 | 付記 |
---|---|---|---|---|
1 | * | Mac mini late 2012 | リンク参照 | SSD化、メモリ16GB増設*5 |
2 | * | Lenovo G580 | リンク参照 | SSD化、CPU交換(→Core i7 4xxx)、メモリ16GB増設 |
3 | GPD Pocket2 | リンク参照 | Win11導入済 | |
4 | ASUS Chromebook | リンク参照 | 外出先でのWeb会議用*6 | |
5 | CHUWI GBox | リンク参照 | Win11導入済、基本はエミュレータゲーム用 | |
※6 | MSI s20 Slider | リンク参照 | Win10、ヨメへ貸し出しているという扱いのノートPC |
他にも過去に使っていたノートPCが自宅に転がっていたりもしましたが、この数か月でほぼ処分。そしてその他タブレットやラズパイなどがあります*7。
ノートPCについてはやっぱりスペックの古さもあったのですが、何より重い。少し軽くてそこそこのスペックとするか、重さを犠牲にしてフルスペックにするか、という検討はしていました。
ネットワーク関連
仕事部屋はもともと有線(LAN)接続としており、特に今の家に引っ越してきてからはルータを仕事部屋に引き込むようにして、そこから直接GigaEther対応のスイッチングハブでメインPCとサブのMacに接続するようにしています。また、Wi-Fiに関しても2系統(2つのAP)としています(ルータのAPと併用)。そして仕事で使うファイルサーバとしてNAS(Thecus N4100PRO)が入っています。と言っても単純に「仕事で使うデータを安全に保存したい」という目的なので、2TBのHDDをミラーリングしているだけだったりします。
ネットワークに関してはWi-Fiに少し繋がりにくさなどの不満はあるものの、今のところ大きな問題がないのでこのまま様子見です*8が、NASに関してはいくつか問題があります。これも「古い」のが理由ですが、 - SMBプロトコルが1にしか対応していない(Win10が2以降を標準にしている) - NTPにつながらないことが増えた - たまに勝手に電源が落ちていたりする という問題があって、クリティカルではないにせよ*9、買い替えを含めた安定的なNASを再構築する必要があります。
入れ替えの計画
ざっくりと計画をしていたのですが、横槍、というか欲望に勝つことができず、細かい点での計画修正をすることになりました。
当初の考え
基本的には「モノを減らしたい」というのが根底にあります。とは言え、安定的にマシンを動かすことを考えれば6台くらいの運用であれば問題はないと考えています。
メインPCに関してはほぼ常時電源がONになっているということもあり、更に開発についても相当負荷をかけることになることを鑑みれば、安定的に使える新品のセッティングが望ましいです。で、過去のスペックのところでは触れていませんが、使っていないPCケースがあり(Thermaltake Core v1: Mini-ITX対応)、これをメインPCに据え、今のメインPCをNAS化させるというのが有力な計画でした。その他に関しては古いものからリプレースするということで、Winノート→Macの順に入れ替えようと考えていました。特にMacに関しては、新しいMシリーズのプロセッサも気にはなるのですが、開発や業務の都合上Intel Macである必然性を鑑みて、しばらくの間はIntel Macの中古で様子見の予定でした。
ハードオフの誘惑に負ける
計画を実行に移し始めたのは7月から。まずは不要となったPCなどを処分するためにハードオフに赴くわけですが、買取査定を待っている間にどうしても売っているモノを見てしまうわけで、そこで「アレ?コレだったら面白くない?」と思ってしまうモノをどうしても見つけてしまうわけです。
まず見つけてしまったのは、最初の処分品を売り飛ばした店舗で見つけたMacbook Air(2017)。メモリは8GBですがWi-Fiカードが起動しないという理由でジャンク扱い。ついでに言えばそのWi-FiカードとSSDが換装可能な最後のモデル。「コレならMacの入れ替えとサブノートの入れ替えが一緒にできるんじゃね?」と。Mac miniはOSがCatalina止まりでしたがMBA2017は少なくとも現行OS(Monterey)に対応しており*10、BootCampを使ってWindows10までは導入可能であることもあって、サブノートとしてもMac/iOS系開発用としても十分使えると判断してその場でお買い上げしてしまいました*11。
そして、新品のMini-ITXマザーも探していたのですがなかなかいいものが見つからず*12、ずっと探していたのですが、これまたハードオフに別件で赴いた際にATX(miniではなくフルサイズのATX)マザーがCPU付きで売っており、その時は買わなかったものの数日後にもう一度念のため見に行ってみると同じところに置いてあったのでお買い上げ。
そんなわけでメイン系のマシン交換に必要なモノが中古で揃ってしまうということになってしまいました。再度計画は練り直しですが、今のところ、
種別 | 機種 | スペック |
---|---|---|
メイン | クロバコ改 | Core-i7 8100/MEM:32GB*13/SSD:1TB |
サブ | MBA2017 | Core-i7/Mem:8GB/SSD:1TB(MacとWinで500GBずつ) |
とし、NASに関しては現メインのMBを流用してなんとかしようかな、と考えています。更に、Mini-ITXケースに関しても、もう1台マシンの追加を考えており、それ用にしばらく取っておこうとかんがえています。
入れ替え作業
サブ:MBA
手順をざっくりと書くと、
- MacOSのインストール
- OS(Monterey)をクリーンインストール
- アプリのインストール
- 開発関連アプリ(現状の最小構成)
- Xcode(とオプション)
- Android Studio
- Flutter
- Visual Studio Code
- Homebrew
- VirtualBox
- 画像処理系アプリ
- Photoshop
- Pixelmator
- Windows10インストール(via BootCamp)
- Windows11(クリーン)インストール
- アプリのインストール
- BootCamp for Win
- 開発関連アプリ(現状の最小構成)
- Visual Studio Code
- Docker Desktop
- Filezilla(FTPソフト)
- WSL2/Ubuntu
- ビジネス系
- MS Office 365
また、それぞれのOSにはChrome(ブラウザ)も導入、デフォルトブラウザに変更しています。
以前のWindowsノート、Mac miniに導入していたもののうち、いくつか「意図的に」インストール対象から外したものもあります。Macに関しては、Apple謹製の旧「iWork」系アプリやiなんとか系を全部外しました。以前から企業版のOffice 365を導入しており、Mac版のOfficeもインストール可能なのですが、今回はそれも入れていません。オフィススイートに関してはMacではなくWindowsを起動させれば使えるので不要ですし、GarageBandも興味はありますが普段使いしないことを考えればインストールをする必要はないです。逆にWindowsに関しても最低限にとどめています。
どちらのOSに関してもキモなのはやはり仮想化ツールでしょう。基本的にデスクトップアプリやライブラリみたいなモノを作ることがなく、(仕事の)メインはWebアプリ開発になるので、DockerであったりVagrantであったりを使って仮想サーバを構築すればデバッグも仮想サーバ上で完結するわけです。わざわざローカルに開発言語をインストールする必要がない。最近のMacOSはどうか知りませんが、昔はApacheとPHPがデフォルトで入っていましたが、使いにくかった記憶しかありません*14。
他に特筆すべき事項があるとすれば3つ。
- IME設定(MacOS) 英語キーボードを使っているので、「半角/全角」キーも「変換/無変換」キーもありません。Montereyで英語キーボードを使う場合はIMEの切り替えに「Control+Space」がデフォルトで割り当てられています。普段はWindowsを使っており、自宅ではさらにゲーミングキーボードを使っているので「半角/全角」をゲーミング用のボタンに割り当てていますが、通常は「Alt+`」でIME変換をします。そのため、MacOSもIME切り替えのキーボードショートカットをWindowsと共通に変更しました。この手のキーボード切り替えはKarabiner(Element)が有名で、Mac miniでも長い間使っていましたが、そもそもメタキーの使い方が微妙にMacとWindowsで違うので、KarabinerでMacのメタキーアサインをWindowsっぽく変更してもうまくいかないことに気づき、だったら使わなくてもいいかな、と今回は使わず、環境設定から直接キーアサインを変更しています。
Windowsで仮想化を使用する際の注意点 これ、バグなんだろうな、と思いますが、MacからBootCamp経由で(正しくはシステム環境設定から起動ドライブを選択して)Windowsを起動させると、Windows側で仮想化が有効にならないという問題が発生します。これを回避するためにはどうやら再起動時にOptionキーを押して起動ドライブ選択画面(いわゆるブートローダー)からWindowsドライブを選ぶ必要があるとのこと。また、これでWindowsの仮想化が有効になっても、Windows再起動(スタートメニューからの再起動)をすることでまた仮想化が無効になるので、仮想化環境を使う場合には必ず起動/再起動時にOptionキーを長押しする、という手間が必要になります。 そもそもそこまでゴリゴリとWindowsを使うユーザなんて想定していないでしょうし、仮想化はMacでやってね、みたいなところなのでしょう。
Mac/Winで使える共通のファイル領域について これに関してはまだ構想の段階ですが、現時点ではMacとWindowsのどちらでも見られるファイル領域というものが存在しません。SSDが1TBあるので、専用領域をパーティションで切って作るという手もあるようには思いますが、せっかくSDカードスロットが余っているのでそれを使うのが吉だろう、と思っています。どうやらMacBook系のSDカードスロットにピッタリおさまりはみ出ないカードが世の中には流通しているらしいので、それを使えばいいかな、と考えていたりします。こういうのとか。
メイン:クロバコ改
長くなってきたので、続きは来週、ということでご勘弁を...。
*1:ヨメ使用中のノートPCはここではカウント外
*2:コロナ禍もあって外で仕事をすることは滅多にない
*3:GigaEther対応は仕事場のネットワーク環境においては必須
*4:その前に使っていたマシンはCore2DuoだったのでDocker非対応だった
*5:持っていた理由は中身の入れ替えができる(当時)最後のMac miniだったから
*6:そんなに使うことがないので処分「等」を検討中
*7:そろそろラズパイとかSoCとかもいじりたいのですが...
*8:メッシュとかやってみたいんですが
*9:もともと仕事用のデータが置いてある、とは言うもののほぼコールドストレージ的な使い方だったりする
*10:2022年版Venturaには未対応という噂は購入後に聞いた
*11:そのセットアップ顛末も十分記事になりそうなドタバタでしたが
*12:Intel CPUで開発をしたいというのがベース。というかAMD CPUで仕事をしたことがないのと知見が見つからないので二の足を踏んでいる
*13:今後も増設予定
*14:バージョンがかなり古かった