メインマシンを変更中(ChromeOS/ChromiumOS→Ubuntu Linux)その1:顛末と理由

先日ChromiumOS(Cloudready版)を試用したという投稿をしていますが、いろいろといじってみて、どうも不満が多いので、いっそのことUbuntuでよくね?とメインマシンのOSをUbuntu Linuxにしてしまいました。今回はその顛末を*1

ChromeOS(+crostini)の不満

まずはChromeOSをいじっていて思うこと、特にcrostini環境でのLinuxの挙動についてどうしても気に入らない点がありました。

crostiniは確かに素晴らしい

不満を書く前にどうしても素晴らしいと思える点を列記しておきます。 * ログイン=Googleアカウントであること  「脱Google」とかいう人たちもいますが、フリーランサーにとってはクライアントさんがG Suiteでも使っていてくれれば、そのアドレスでログインすることで専用のデスクトップ環境を使うことができます。コレ、とても便利です。 * クラウド環境との親和性は抜群  Googleに限らず、昨今のクラウドサービスの利用をする際には、やはりブラウザが楽です。GMailなんかを使うのに、わざわざIMAPの設定をしたローカルマシンのメールアプリを使うのは結構アホらしいと思います。 * Linuxアプリもシームレスに使える  非公式だったChromeOSのLinux環境構築ソフト「crouton」と比べると、Linuxアプリの呼び出し方はスマートで、Chromeアプリと同列で起動ができるようになりました(croutonはコマンドからの呼び出ししかできなかった)。

不満その1:ちょっとディストリビューションが古いかな?

まだまだベータ版、ということを差し引いて考えなければいけないのでしょうが、実践投入をする場合に、crostini上のLinuxディストリビューションが古くてアップデートできない、というのはちょっと問題かな、といじっていて思いました。使いたいライブラリがソースからのインストールしかできない、となるとライブラリの管理が煩雑化するのでできればパッケージ管理システムでインストールしたい私としては煩雑になりすぎてちょっとなぁ、と感じてしまいました。

不満その2:ディストリビューションが選べない

ベータ版、としつこく書きますが、それでもやっぱりディストリビューションは選びたかったなぁ、と思いました。ただ、一択のディストロはDebianなので、もともとDebian系に慣れている(デスクトップはUbuntu、ラズパイはRasbian)ので、まぁ困らなかったのですが、最初から選択肢がたくさんあるとよかったなぁ、と思います*2

不満その3:「コンテナ」

crostiniは仮想化技術を使った仕組みなわけですが、その「仮想化」をいろいろと試そうとしたいのですが、一筋縄ではいかない、というか、(コンテナで動いている)Linuxの中にコンテナを作る、ということはできないようで、ややこしいことをしなくてはならないので、ちょっと難しいな、と感じてしまった次第です*3

Windows Subsystem for Linux(WSL)の不満

ついでに、過去に投稿をしているWSLについても、不満があります。ただこれも、WindowsLinuxの機能が実装されているという時点でとても便利になりました。

不満その1:WSLでインストールしたアプリはWindowsから呼び出せない

WSLでgitを入れるのが便利で使っていますが、Windowのコマンドラインからは使えないのはちょっと不便です。ちょっとだけですが。基本的にWindowsコマンドラインを使うことはないですし、WSLの(Linux)アプリを使うときには必ずWSLを起動しているので、それほど大きな問題ではないですが、一応不満です。

不満その2:WSLでWindows側のファイルを「いじる」ことができない

Windowsが管理しているフォルダ・ファイルについては、WSL側では読み取り以外できません。というか、「いじれない」んです。Linux的に考えれば、『chmodで+wすればいいんじゃね?』となるんですが、権限の変更もLinuxでできないんです。

不満その3:Windowsで提供されているアプリのインストールがWSLでできない

すべてではない、とは思いますが、不満1で書いた「WSLアプリがWindowsから呼び出せない」ことが発端で、gitをWSLでインストールしている関係で、コードのバージョン管理をするためにVisual Studio CodeWindowsではなくWSLからインストールしようとしたところ(もちろんLinux版のインストールです)、「Windows版があるのだからそっちをインストールしろよヴォケ」と怒られてしまいました。こういうのは気に入らないです。

ということで試しにUbuntuをインストール

今回、件のノートPCではなく、Windowsのデスクトップにデュアルブートという形でインストールしてみました。バージョンは18.04(Bionic Beaver)。Windowsは残す必要がありますので、ちょっと動作がもっさりしますが内蔵のHDDにLinuxをインストールしました。

久しぶりのデスクトップへのインストール:インプレッション

「あれ?思ったよりもっさりしてないなぁ...」、というのが第一印象です。インストールドライブはHDDですが、PCそのもののスペックは割と高め(Core-i3&メモリ12GB)なので、LinuxをインストールすればWindowsよりはサクサク動くと思うのですが、UbuntuWindows Managerが重いことで定評のある(笑)Gnomeなので、ちょっと非力なマシンだとすぐへこたれてしまうのです。

好感触なのでノートPCでも試してみよう

インストール用のUSBメモリが作成できたので、件のノートPCで、まずはインストール無しで試しに使ってみたいと思います。多分そのまま入れ替えそうな勢いですが、同時にデスクトップでも試したいことがあるので(アプリのインストールや使い勝手などはまずデスクトップで確認してから、と思っています)、並行して入れ替えて行く感じになるかもしれません。

最後に

多分ChromebookとかChromeBoxを処分することになりそうです。ただ、ChromeOSのメリットであるログインの件は捨てがたいのでまだ少し悩んでいますが、外に出ることを考えればメインマシンがLinuxであることはChromeOSのメリットを簡単に超えてくる気はしています。

*1:ただし、OSのインストール方法はほぼ説明しません。だって、USBにOSイメージ焼いてインストールすりゃいいだけの話ですもの。

*2:もっとも、crostiniの本体はコンテナなので、コンテナの「自作」で任意のLinuxディストロが使えるらしいです。

*3:基礎を学ぶ前に何もわからないまま応用編からスタートするのはちょっとなぁ、と思ったのです。