GPD Pocket2レビュー②:3年半越しのメンテナンス編その2

PCをいじること自体が趣味なので、常時数台のPCが我が家には設置されており、当然だがそのうちの一部は稼働中である。

いったん今日(2024/2/17:記事を書いている日)現在の所有リストをまとめてみると、

なまえ スペック概略 用途 備考
Kurobako-kai Core i7-10700/ 32GB(DDR4)/GeForce GTX 1650 メインマシン(開発用) 自作
TrueNas Core i3-8300/4GB(DDR4)/GeForce GTX 750? NAS(Truenas Scale導入) 旧kurobako-kai(MB・ケースを流用)
Mackbook Pro(2016) Core i7-6567U/16GB/Onboard Graphic(Intel Iris 550) サブマシン(外出時に利用する) MacOS/Win11デュアルブート(Bootcamp)
Chuwi Gbox Pro Atom E3950/4GB/Onboard Graphic(Intel HD 505) サブデスクに設置・配信(会議等)用
Lenovo IdeaPad Duet MediaTek P60T/4GB/Onboard Graphic(Mari-G72) タブレットとして
Diginnos StickPC Atom Z3735F/2GB/Onboard Graphic(Intel HD) TV接続(レトロゲーム用にするつもり)
Pasopia IQ HX-10 Z80A/64KB/Onboard Graphic? 「所有」が趣味 2000年台後半にどこかの店で手に入れた
GPD Pocket2 Core m3-7y00/8GB/Builtin 悩み中 入手:2020年9月:今回の主役です

というところ。なお、上の5台は稼働中である*1

さて、その中で、少し古くて使い勝手の悪いPCがある。一つはChuwiのGboxだが、これはまぁ「会議用PC」として割り切っている部分もある。仕事部屋にはデスクが2つあるが、メインPC(Kurobako-kai)があるデスクの背後にはオープンクローゼットがあって、それを使って会議をすると部屋の生活感が出てしまうので、あまり使わないようにして、サブデスク(クローゼットの隣に配置)からの配信(会議)の方が背景をあまり気にしなくてよいため、昨年のオンライン講義案件から配信用の設備を全部移動させた*2

もう一つが今回の主役である、GPD Pocket2である。

購入後のレビュー振り返り

racchie.hatenablog.com

2020年当時はUMPC(Ultra Mobile PC)が結構流行っていたので、遅ればせながら入手しようと思って買ってはみたものの、仕事で使うわけでもないし、かと言って外出先で遊ぶにしても外出をそもそもあまりしないので、基本的に放置していたのだ。

電池に関しては、ずいぶん前*3に交換をし、充電に関しては問題が解消されてはいるが、だからと言って上述のように普段使いをしないので、基本は放電しっぱなし、という状態ではある。キーボードやポインティングデバイスについては「慣れ」の問題もあるが、そんなわけで使ってないのだからあまり慣れてはいない。

記事を書いた当時はまだアプリの導入もしておらず、「何に使おうか」と悩んでいたようだが、そのまま3年以上放置を食らっていた、ということになる。

購入当時に撮った写真

実際には、購入当時からこんなことをコッソリやっているのだが、

いずれも時間がなかったり優先度が低すぎたりで*4、ほぼタンスの肥やしと成り下がってしまっていた。

思い立って引っ張り出してきたが...

正直なところを言うと、そろそろ要らないPCを処分してやろうか、と思い立って*5、そういえば最近ほとんど使ってないし、売っちゃってもいいかな、と思ってしまったのだが、参考買取価格を見てびっくり*6

状態がとてもよくて、という条件付きだが、最高買取価格が...、

7,000円。( ゚д゚) *7

もう一度書くが、あくまでも「状態がとても良い」ことが条件であり、そこそこ使い込んであった中古を数年放置しているのだから、状態についてはまぁ推して知るべし、というところ。だったらもう少し「シャブり尽くして」から二束三文で売り飛ばす方がいい。

このPCに関しては、優先度は相変わらず低いわけで、今後時間があるときにちょいちょいといじってみることにした。そういう目的ですもん*8

「初期化」する

とりあえず、最悪何もせずに売り飛ばすことも視野に入れ、Windowsの初期化をしようと電源を入れたところ、デスクトップの右下の方(タスクトレイの上)にこんなメッセージが表示されていた。

システム要件を満たしていません。[設定]に移動して詳細を確認してください

(俺が持っている)GPD Pocket2のスペックは前述の通り、第7世代のCore m3なので、Win11導入の最低要件を満たしていない。Win11リリースの直後はインストール時に要件チェックのスキップをする方法もあったのでインストールはできたし、実際にWin11もそこそこ快適に動作していたのだが、もしこのままWin11にして売り飛ばそうとしても、「要件を満たしていないPCに導入している」というカドで買取価格のダンピングが行われることも否めない。

と言うことで、OSはWin10に戻すことにする。戻すのはわりと簡単で、公式のサポートページからリカバリ用の「ファームウェア」をダウンロード、解凍したフォルダの中身をUSBメモリに入れ、USBメモリから起動、あとはリカバリ作業を待つだけ。やり方も(英語と中国語だが)マニュアルが「ファームウェア」に同梱されているので、そちらを参照されたい。

www.gpd.hk

最新版の「ファームウェア」からリカバリをすると、Win10 1903(Creator Update)になるが、1903はサポート外だったはずなので、Windows Updateで最新のWin10にしておく。

ドライバについては別途ダウンロード・アップデートはしていないが、Win10が動く状態になった(購入時の状態に「ほぼ」戻った)ので、とりあえずこの状態で置いておく。

今後どうするかを検討する

思いつく範囲で今後の方向性だけ示しておくが、最終的には手放すことを前提に考えている。手放すのがいつになるかは分からないが、シャブり尽くすならこれくらいはやっておかないと、という程度の思い付きではある。

ゲームエミュレータとしての利用

ゲームコントローラーの購入をしていることからピンとくる方も多いだろう。ゲーム機としての再生は個人的には「アリ」である。

もちろん、ハイスペックなイマドキのオンラインゲームは難しいだろうが、ちょっとした外出時の暇つぶし目的でゲームをするにはちょうど手ごろなサイズ感ではあるのだ。

実際に、ゲームコントローラーを買った頃に、RetroArchというアプリは導入し、ファミコンスーファミのゲームで少し遊んでみたり、MSXエミュレータも導入したり、PC98のエミュレータ導入も画策してはいたが、時間の制約もあって頓挫していた。

www.retroarch.com

bluemsx.msxblue.com

simk98.github.io

こっち方面の使い方は検討の方向性として前向きである。

ビジネスユース向けセッティング

「話のネタ」として、UMPCを使うというのも個人的には「アリ」だ。営業職を経験しているからこそ常に思っていることだが、手持ちのガジェット類は本当に「ネタ」になる。

持っているガジェットで話が盛り上がることも多いし、よくありがちなPCを持っているより、一風変わったPCを使っている方が相手に与えるインパクトが大きい*9

個人的にはUMPCであったり2-in-1あたりを持って(使いこなして)いる人を見ると、その人はきちんとセルフプロデュースができているんだな、と思うのですよ。目立つしね*10

だが、使いこなす、という面でGPD Pocket2に関して言えば、俺にとっては若干難ありである。タイピングも癖のあるキーボードでは速度が出ないし、第一画面が小さすぎる。老眼の俺には厳しいですよ、やっぱり。

開発用サブマシンとして使うにしても、すでにある程度の開発ができるサブマシンは持っているし(MBP)、OSをLinuxに替えたところで、やっぱり画面が小さいし、使い勝手もMBPには劣る。ビジネスユースには向かないんだろうな、やっぱり。

Linuxの導入

ファームウェア」のページに、Linuxのイメージが存在する。具体的にはUMPCに特化した「Ubuntu Mate」というディストロ(派生プロジェクト)のようだが、これを導入する、というのも一つの選択肢ではある。

が、個人的に、『Linuxを持ち運ぶ』というのが好みではない、と言うか、あまり意味を感じない、と言うか、違和感がある、と言うか、とにかく「コレジャナイ」感があるのだ。OSなんて別になんだっていいのだが、リンゴマークが天板にくっついているパソコンを使っていればそれはMacだし、そうでなければWindows、と世の中のほとんどの人は思っているし、それ以上のツッコミは誰もしないのだ(PCオタク以外は)。

OSそのものに興味を持つ人間が少ないのに、「敢えてLinux使ってます」と見せびらかすのは、それこそ「話のネタ」としてはとてつもなく弱いし、それで話が続くとは思えないのだ。しかも画面が小さいから「見せびらかす」のも容易ではないしね。

ただし、前項のゲームエミュレータとしての利用を想定するなら、もしかするとOSとしては重くなりがちで、サポート期限も迫っているWindows10をそのまま使い続けるよりは、Linuxでも使えるエミュレータがあるならばOSをLinuxにしてもよい気はしている*11

余談

買取に関しては、付属品が揃っていることも条件らしいのだが、「充電器」と言うヤツはどこかにしまい込んでいる様子で見当たらない*12

このマシンに限らずだが、「充電器」はきちんと管理をしておかないとすぐにどこかに行ってしまう、と言うか、最近の充電器はあちこちで使えてしまうのが仇になって、どこかで使用中だったりして、とにかく探すのが面倒である。

*1:わりとガチで使い込んでいる

*2:ただし、その時にはスペックの問題があってメインマシンを移動させて配信に使用した

*3:2年前くらいだったかな

*4:基本的にゲームは俺の中で優先度がメチャクチャ低い

*5:主な理由はちょっと小遣いがが欲しかったからw

*6:と言うか涙が出ましたよ、正直

*7:どこの買い取り業者か、ということは抜きにしても、だいたい買取相場がこんなもん、ということ

*8:要は「おもちゃ」として扱うことになる

*9:だからこそイマドキの「できるビジネスマン」っぽく見せるためにMacを使っている人が多い、というのはちょっとうがった考えだろうか...

*10:実際に「頑張って」使いこなせるように努力している人もいたけど、やっぱり周囲の印象が違った(良かった)よね

*11:RetroArchはLinuxでも使えたはず

*12:売るのを止めた理由の一つではある