ボロカスにこき下ろしたマシンを買ってしまった話

時は数か月ほど前、2022年9月にいったん遡ります。なぜか手元に一台のChromebookがありました。

Chromebookに関して悪い印象を持っているわけではないのですが、特定用途以外では必要としていないのであまり興味を持たないようにはしていたんです。ずっと使い続けていたChromeOSマシンですが、3年前(2019年)に一度持っているモノをすべて処分しました。

racchie.hatenablog.com

その後、仕事の都合上どうしてもGoogleの別ログイン機能を使いたいと思い、2021年の秋ごろにかなりボロボロの中古でしたがChromebook Flipを買いました。

このFlipの購入顛末から今に至る話を少しグダグダと書いてみようと思います。

久しぶりにChromebookを使ってみたものの

もともと購入のいきさつは、とある案件でGoogle Workspaceを使っている会社さんがいて、その業務専用端末が欲しいと思ったのがきっかけで、たまたま某ハードオフで見つけたFlipを即買いしたわけです。ただ、見た目はともかく*1、スペック的にもそれほど満足していたわけではなく、むしろ妥協して購入した感じはあります。特に購入時点で不満に感じていたのは2点。

  • 重量がとにかく「重い」。公称900gですから当時持っていたLenovoのフルスペックノートに比べれば全然軽い*2し小さいのですが、キーボードの取り外しができない折り畳み式2-in-1なので、単体での取り扱い時はやっぱり重く感じます。
  • キーボードが日本語配列。まぁ中古なんで仕方ないところですが、英語キーボードを使い慣れているのでどうしても日本語配列キーボードなのがいろいろ困ります。日本語キーボードに統一すればいいじゃん、と思うのですが、普段の自宅で使うキーボードで好みのモノが英語キーボードしかないのでそっちに寄せるしかないんです。

という、わがままにも程がある不満があり、かつ購入経緯からも基本的に本業である「開発」で使うことを想定していないため、普段から持ち歩くこともなく、買って半年程度で使わなくなっていました。

それで最近のマイブームとなりつつある「片付け」の対象にFlipも入ってしまったわけですが、片付け自体はほかのデバイスも対象になっており、その中でタブレット端末の処分も視野に入れていました。タブレット端末は現状ではアプリのデバッグ目的を名目に所有しているのですが、実際には普段使い、ベッドサイドや風呂などでの読み物やゲームなどで使うことがかなり多く、最低1台は残しておきたいと考えていました。しかし、私の好みタブレット端末が新品・中古を問わず見つかりませんでした。サイズは9~10インチ程度で、重さも手ごろ、500g近辺であれば許容範囲だろう、と思うのですが、加えてある程度サクサクと動いてほしいわけで、中華タブレット系ではサクサク感がなく、iPadだと予算的にキビしいし、というところで、ずっと悩んでいました。

中古屋巡りで出会ってしまった

いろんなものを処分するために中古屋に行っていろんなものを二束三文で売ってくるわけですが、だいたい待ち時間の間に陳列品を見て「これ欲しい」とか思ってしまうわけです。作業マシンの入れ替えも結局中古品ベースで入れ替えています。そんな中、とあるリサイクルショップで目に留まったマシンがありました。

コイツです。

2019年の発売当時、相当気にはなっていたのですが、当時はChromebookで開発をすることを前提に機種選定をしていたこともあって、そもそもARM系CPUで、当時も「そこそこ」なスペックだったので、開発には向かないよなぁ、と手を出さずにいました。実際に開発に使うとすれば、IntelCPU(欲を言えばCore i シリーズ)でメモリも最低16GBくらいないと私の開発には少し足りないですし*3、スペックを重視するのであればChromebookよりもフルスペックのWindowsノートを買うほうが汎用性が高いですし、「まぁ開発するならこのマシンは『なし』だな」と最終的に結論付けて購入を諦めました。ただ当時、Amazon限定モデルが20,000円を切るキャンペーン価格で売り出されていて、「安物買いしちゃおっかなぁ」と相当心を揺さぶられていたのも覚えています。

それもあって、その後のブログでは未練がましくも辛辣な言葉を書いていたようにも思います。

racchie.hatenablog.com

当時はAndroidタブレットをまだ積極的に売っていた頃でしたし、Googleも「AndroidとChromeOSは異なるものだ!」と言っていましたし、Chromebookタブレット的に使うということはおそらく考えていなかったのだろうと思います。

とか、

最近狙っているのは初代Surface Goですね。中古でいい出物がないかどうか探してます。LenovoChromebook Duetを見ていて「雰囲気似てるよなぁ」と思い出したんです。ああいう感じのマシンを持ってるとおしゃれだなぁ、と思うんですよね。

とか*4

そんな状態ですしそんな考えを持っていたので、リサイクルショップでの邂逅で思ったことは、

今持ってるタブレット売って普段使いAndroidタブレットとしてついでにChromebookとして使うくらいでいいんじゃね?

そしてその直後に店員さんに声をかけて購入の手続きをしていましたとさ。奇しくもそのショップでIdeapad Duetの隣に並んでいたのが初代Surface Goだったというのはご愛敬でしょうかね。

インプレッション

Chromebookっぽい利用はあまりしておらず、専ら普段使いの「Androidタブレットとして使っているので参考にならない部分も多いでしょうが、とりあえず使用感のインプレッションを。ちなみにスペックは上記Amazonリンクのモノと同じ、メモリ4GB、RAM(SSD)128GB、Lenovo直販モデルでしょうか。

他のレビューを見ていると、重さについてかなりの言及がありますが、本体(タブレット部分)については公称450g、カバーとキーボードを付けた状態で930g程度。キックスタンドを兼ねた背面パネルがとにかく重いです。私は普段使いの(タブレットとして使う)場合はパネルとキーボードは取り外しています。カメラの出っ張りが多少気になりますが、最近のタブレットスマホも同じく飛び出していますので慣れれば気になりません*5

音に関しては消音で使っていますのでよくわかりませんが、まぁ必要最小限なのでしょう。購入してから気が付いたのですが、イヤホンジャックがありません。テレカンで使用するためにはワイヤレス(Bluetooth)のイヤホンとマイクが必要になります。100均で買ったヘッドセットがあるので必要があるときはそれを使うことになりそうです。動画視聴もするとは思いますが、その時はその時かな。一応ワイヤレスイヤホンも持っているので*6どうしてもという時は使うしかないんですかね...。

画面はキレイです。スマホタブレットも普段はケースに入れないので、せめて落とした時の保護のために画面のスクリーンだけはつけますが、そのうち外に持ち出すことが増えるようであれば買ってくるつもりです。電池持ちは「それなり」でしょうか。公称10時間とのことで、ベッドサイドで1週間充電なしで使って大体電池切れ寸前、という感じです。ゲームと言ってもソリティアくらいしかしてないのですが。麻雀とかやりやすそうですよね*7

キーボードに関しては、これも中古で購入しているので仕方ないのですが日本語キーボードでした。これも外に持ち出す機会が増えるようになれば英語キーボード(カバー)を買い替えることができるので(Flipより楽に)英語キーボード化は可能になるはず。だから、ということでもないけれどあまり使ってないのでわかりませんが、アルファベットキーはそれほど打ちにくさは感じなかった気がします。昔使っていたSurface Pro2のキーボード(Type Cover)のタッチに慣れているので、あのペラペラな感じは「打てなくはない」という感じ。

購入3か月経過して思うこと

開発や業務への投入は現状していないので、結局「ちょっとお高めのAndroidタブレットを買った」という状態なのですが、実際のユースケースで考えても、少し機能が豊富なAndroid端末と思って使うとすごくいい端末です。ただ、Androidタブレットとして考えると少しだけUIが使いにくい、と言うか、タスクバー・タスクトレイに一部隠れてしまう機能(画面輝度調整とか)が表示させにくいです。

逆に、ノートPCの代替としてのChromeOS端末として考えると、これはこれでアリ、という評価になるのでしょうか。私自身はChromeOSを長く使っていたこともあって違和感もなく使えるのですが、既存OS(Win/Mac)を使いつつ軽いビジネスユースで使いたいのであれば問題ないでしょう。メールチェックであったり文書作成レベルであれば(キーボードの使いにくさはおいておいても)難なくできます。ただし画面の小ささ(10インチ)は細かい作業には向かないので、スライドショー作成の細かいところやスプレッドシート系の細かい調整はやりにくいのかも。電池の持ちもよいですし、USB-Cでの充電ができるので、モバイルバッテリーから充電することもできます。

値段(標準価格)のわりにはスペック通りの「それなりの」マシンだと思います。Win/Macキラーになるとは思いませんし、万人向けでは決してないと思います*8。ChromeOSについてはもう一度どこかで「今の思い」を書けたらと思っています。

*1:かなりボロボロでした

*2:G580:公称2.6kg

*3:現行のChromebookは開発用途で使うには貧弱すぎるものが多い

*4:その後Windows11対応の関係で、結局Surface Goは選択肢から外れ、さらにPC選択をこじらせた感がある

*5:正直言えば何とかならないものかと思います。デザイン的にアレを許容しているのはどうしてなんだろう、と思うのですが...。

*6:スマホには現状有線イヤホンをつけています。BTだと電車の中でかなり頻繁に接続が切れるので。

*7:その後「新・信長の野望」に手を出し、楽しんでいます。こういうゲームに向いてるんだな、と思いながら...

*8:Chromebook端末やFlexなどのChromeOS系全般に言えますが、ユーザビリティの良さに反して使う人をかなり選ぶOSだと私は思っています