インターホンをIoT化する(その1:妄想設計編)

実はこのネタ...、というよりこの記事の内容の殆どは、2018年3〜4月にかけて取り組んでいた(考えていた)内容だったりします。そのまま作ったり記事を上げたりして、ブログの最初の大きなネタとしてやろうと思っていたプロジェクトでした。 でも、まさかの入院(2018年4月中旬です。顛末はこちら。

racchie.hatenablog.com

まぁこの記事で書くことでもなかったんですが、退院後に当然お金も必要になり、たまたまそんなときにいくつか仕事を続けてくださるお客様もおられ、まずはメシを食わねばと稼ぐ仕事を優先しており、その合間に別のおもしろプロジェクト(偽Netatmoの自作)を始めてしまったのでインターホンネタは放置していたんです。

Netatmo自作はある程度目処がついてきたこともありますし、我が家の構造上、どうしても仕事で使っている部屋から玄関の呼び鈴が聞こえないという問題がずっとあって、しかも春になるとすごく気になるんです。 不思議な話なんですが、玄関の真上に私の仕事部屋があり、玄関に来客があったような気配はなんとなく感じるのですが*1、もともと家に設置してあるドアホンを鳴らしても仕事部屋では全く聞こえないのです。馴染みの配達員さんには「申し訳ないんだけど玄関先で大声で読んでくれないかなぁ」とお願いしていて、必要なときには呼んでくれるのでいいのですが、そうでなければ不在と判断されてしまうわけです*2。春になると担当替えなどで玄関先で声を掛けてくれなくなるんです。 毎年これを繰り返しているんですが、もう面倒なんです。せっかく思いついたことだし、そろそろ実行に移さねば...。

ドアホン/インターホンにまつわる諸問題

大げさなタイトルですが、単純にドアホンとかインターホンを付け替えようと思うと、想像しているより問題が大きいことに気がつくと思います。そもそもドアホンやインターホンは壁にポン付けされているわけではなく、壁の中に配線を張り巡らせていて、仮に配線が通っていない場所に機器増設をしようと思うと、配線を壁に通す(この場合は壁に穴を開ける必要が出てくる)、もしくは内部配線を取り出して壁の外を這わせるという既存配線を活かす方法、そして、無線を使った機器にまるまる取り替えてしまう、という2方向の解決策が考えられるわけです。

我が家は借家なので、あまり壁に穴は開けたくないし、かと言って配線を外に這わせるというのもかっこ悪いし、ということで、機器のリプレースを考えたわけです。とは言え、ドアホン・インターホンを新しく買うとなると数万円程度の出費。ちょっと作ってみようかな、という考えに落ち着きました(笑)。

仕組みについて(基本設計)

ドアホンとしての利用だけを想定していて、インターホン(1F⇔2F間の通話機能)は考えません。借家なのでちょっと声を張れば*3家族間のコミュニケーションは十分取れます。

通常の「ドアホン」としての機能(在宅時の機能)

家の特定の場所に設置した呼び鈴(相当の装置)が玄関先で呼び鈴ボタンを押したと同時に鳴動すればいいわけです。ただし、既存の壁内回線は利用しないことにします(壁内に配線をしない、という意味ではないです)。基本的に呼び鈴ボタンのトリガーは無線で飛ばす、と考えています。

また、どうせ自作なので、カメラも設置したいと考えています。通常は呼び鈴ボタンのところにカメラが設置されているので同様の構造でよいでしょう。カメラの映像ももちろん無線で飛ばすことになります。カメラの受像装置と呼び鈴(相当装置)が一緒になっている必要があるかどうかは一考の価値があります(後述します)。

不在時のドアホンの機能として考えられるモノ

必要なのかどうか、という点については検討をしなくてはいけませんが、例えば...、

呼び鈴が鳴動した時刻を記録、帰宅後に確認できるようにする

  • 呼び鈴鳴動のタイミングでカメラが起動、来客の撮影をする
  • 呼び鈴ボタンを押さなくても人感センサーによりカメラが起動する
  • ちょっとしたお出かけ中であれば来客を待たせることができる(スマホ連動等) 「列挙に暇がない」という状況になりそうなので、これくらいにしておきましょう。やろうと思えばなんだってできる...、ハズですので。

具体的な実装方法

いっその事、(タイトルどおりに)IoT化してしまおう、というのが今回のドアホンのキモです。無線化する、という観点から考えればこの流れでいいでしょう。ざっくりですが、玄関先にいる、一般的には単なるボタン(とカメラ)だけの機器がIoTで言うところのセンサーとなり、サーバで情報受信、他のIoT機器と連動させる(呼び鈴、もしくは画像受像機+鳴動装置として何かを作る必要がなくなる、という意味ではきれいな流れ、と私は考えます。実際にはタブレットが音を鳴らすみたいなイメージになってしまうので、結局受像機であり鳴動装置であり、ということにはなってしまうのかもしれないですが)という仕組みでいいかな、と考えています。

ハードウェア選定

最初はラズパイとかArduinoかな、と思っていたのですが、我が家に転がっているモノだとESP-WROOM32あたりが使えそうです。無線接続が可能ですし、プログラマブルです。ただし、テストではラズパイ・Arduinoも使ってみたいです。もしかするとそのほうが色々と楽になるかもしれないので。

それから、もともとのドアホンはリプレースをすることになるのですが、借家という状況もあるので、いつでももとに戻せるような状態にしておく必要はあります。特に玄関先の呼び鈴ユニットに関してはもとのケーブルを残した状態でユニットだけ入れ替える、という方法を取ることになります。

カメラについては、昔持っていたジャンクノートPCのインサイドカメラをすでにバラして手元に置いてありますのでこれを改造しようかと。

開発言語

Arduinoでの開発を想定していますのでCなんですよね...。でも、最近はMicroPythonとかPySerialだとか、Pythonを使ってコーディングができるらしいし、そっちでやってみても良いかもしれないですよね。どうせこのブログの内容なんて人柱みたいなもんなんで(笑)。*4

さて次回は

設計をしてみたいと思います。妄想レベルから実際の設計に。と言ってもいつもどおり文章の羅列ですが。とはいえ、一応昨年のプロジェクトの残骸*5を見ながらやってみましょう。

*1:最近はそんな気配すら感じなくなりました。病気のせいかそれとも歳のせいか...。

*2:玄関の上でご機嫌な音楽がかかっているにも関わらず、です。

*3:もしくは壁を叩く、という原始的な通信手段で用が足ります。

*4:CとC++にアレルギー的な嫌悪感がある、というのもあまりCを使いたくない理由の一つです。VB/VBAでプログラムを覚えて、今でこそ「オブジェクト指向」とか理解はしてますが、どうもCやC++の「お作法」に慣れることが出来ないんですねぇ。

*5:コードも少し実は残ってたんですが開発PCが壊れた関係で全部消えてしまいました。コーディングも設計も一からやりなおしです。