小ネタ:Redmine導入顛末

個人的な話をして恐縮ですが、仕事をしていて大変イラっとするのは、Excelを使った「課題管理表」を使います、と宣言してくるクライアントさまです。Excel以外にいいのがあるけれど暫定的にExcelで、という話にできるのであれば問題はないのですが、とにかく「Excelの課題管理表」に固執される方がごくごくまれにおられます。それで運用がきちんとできるのであれば別に問題もないのですが、ほぼ運用はグダグダになり、無駄な資料ができあがる、というのがオチです。

ITS/BTS導入前夜

私も昔は「課題管理」の方法を模索していました。Excelベースでどうしても運用せざるを得ない状況では、管理表をマスターデータとして、

  • できるだけ書き込む量を減らすこと
  • できるだけ「起票→対応中→終了」の一方通行運用にすること

の2点を守るようにして、「課題」やり取りにメールを使ったり、「課題」のサブタスク管理は内部で別のツールを使ったりなど、マスターである管理表がごちゃごちゃしないように心がけていましたが、そういう運用にしようと提案したところでそれを守らない人はプロジェクトに関わる人員が増えれば当然出てくるわけです。

決定的にExcelの課題管理表のことを嫌いになったのは、ある案件を受けていた時に先方の担当者が『突然バックレた』後に起こった事件です。そもそもはその担当者からExcel課題管理表を使うという指示をもらっていたのですが、

  • 課題管理表の指示とメールの指示、打ち合わせの指示がそれぞれあった *「課題」が管理表に一元化されていなかった
  • 「課題」の終了が明確に定義されておらず、何度となく終了したはずの課題が復活していた *終了した、または対応中の課題に対して質問や追加課題が付与され、いつまでたっても課題が終了しなかった

という運用上の問題を抱えた状態で、さらにそのような状態で納期が数か月程度遅れていたタイミングでその担当者が突然退職することになり、先方の内部で引継ぎを行った新担当者から、「課題が完了していないものが多いがどうなっているのか」という指摘を受け、完了していないのはこちらの問題ではないことを説明したにもかかわらず、ステータスとしては「開発側対応中」とされてしまっていたためこちら側の責任を問われた、という痛ましい事件が発生したことがありました。

極端すぎる例だとは私も思うのですが、実際に我が身に降りかかったことなので、Excel課題管理表に関してはちょっとアレルギーが出そうです。ただ、開発最初の段階で「課題の一元管理をしたい」というご提案をいただくこと自体は問題はなく、むしろ、管理を行いたいという観点と、管理のダウンタイムを減らすという観点で、開発開始当初にExcelを使うということについては肯定的で、「であれば、こちらで管理用のツールを用意するので、暫定的にExcelで管理してツールが用意でき次第切り替える、というのでどうでしょうかね?」という提案をこちらで行うようにはしています。

ITS/BTSは何を使うか(技術選定)

さて、ITS*1/BTS*2は何を使えばいいのか、ということなのですが、正直なんでもいい、というのが私の考えです。どれを使っても同じ、ということでは決してないですが、ITS/BTSを使うのはあくまでも管理の「手段」であって使うことは『目的』ではないため*3、最終的に管理をすることができるなら何でもいいかな、というのが根底にあります。

使ったことがあるもので言えば、例えばBacklog。

backlog.com

国産というところがメリット、というよりは、国産であるが故の日本人好みの使い勝手とでも言いましょうか、システム内の言葉が変でないので見たまま使えるという点ではとても使いやすいと思います。

AtlassianのJIRAも有名どころでしょうか。

www.atlassian.com

クラウド版の高機能ぶりには目を見張ります。さらに、他のクラウド系ITS/BTSに比べて費用面で安い、というか、フリープランの利用制限が緩いです。10ユーザまでであれば無料で使い放題です(全機能が使えるわけではなく、基本機能が使い放題)。個人で使う分にはこれが一番かな、と思います。

で、今回とある開発案件を受けて課題管理用に採用しようとしたのはRedmineです。

https://redmine.jp/:embed:cite)

ユーザ数が見えないというのが一つの理由、もう一つはカスタマイズの容易さです。デメリットとして今回はオンプレ版(と言っても公開Webサーバに入れますのでプライベートクラウド運用なんですが)を採用しているので、初期設定が面倒であること、そして画面のデザインが圧倒的にダサいことの2点が挙げられますが、とりあえずカスタマイズでなんとか乗り切ろうと思っています。

インストールと初期設定

今回はAWSへのインストールを行います。インスタンスタイプは無料枠のt2.microで、OSも使い慣れたUbuntu(18.04)です*4。DBは、当初RDSにアタッチさせようと思っていたのですが、プロジェクトの期限が決まっていていずれサイト自体がクローズすることが分かっているので、インスタンス内にPostgreSQLを入れてしまいました。

redmine.jp

インストールの手順ですが、上記サイトからはRedmine3.4+Ubuntu16.04の組み合わせのみにリンクが張ってありますが、そのリンクの先に、新しいバージョンのインストール方法へのリンクがあります。ちょっとわかりにくい。

ちなみに、今回はRedmine4.1+Ubuntu18.04の組み合わせでインストールをしました。いろいろと(具体的に言えばPGSQLとRubyの)バージョン指定があってちょっと面倒だな、と思いましたが、とりあえずインストールを行って、公開サーバ設定を行って、まずは公開することができました。

また、初期設定については、これもRedmine公式ですが、この辺を参考にセットアップをしています。

redmine.jp

さらに、QiitaあたりでRedmineの記事を探すと使いやすそうなプラグインなどが多数紹介されています。

qiita.com

qiita.com

特に後者のリンクは、今回の開発でコミュニケーションツールとしてChatworkを使用することが決まっているのですが、そのChatworkプラグインの作者の方の「使いやすいセットアップ」ということで紹介されている記事です。

導入方法についてはそれぞれのリンクからたどっていただくのがよろしいかと思いますが、必要最低限の機能だけをプラグインで補完しつつ使っていくという方針で導入を進めています。

今後必要なものはなにか

一言で言えばこのあと行う設定は「運用ルール」です。ルールを考えて、そのルール通りに動作するように設定をしていきます。例えばチケットの「出戻りを防ぐ」ことを担保するために、チケットのステータスを一方通行にするとか、チケット種別によってステータスの表示/非表示を考えるとか、これは今のExcel管理表も参考にして作っていくことになるのですが、そもそも開発の仕事もしているのでその合間に設定を作っていく必要があります。

おやおや、ずいぶん忙しくなりそうだ...。

*1:「Issue Tracking System」課題追跡システム

*2:「Bug Tracking System」バグ追跡システム

*3:Excel運用の場合はどうしても手に取りやすい/閲覧しやすいデータフォーマットであることもあって、手段と目的を取り違える傾向にあるのかな、とは以前の事件を振り返るとそんな風に思ってしまいます。

*4:20.04にしようと思ったんですが、インスタンス起動の時点でエラーになるんですよね。アレ、たぶんバグかなんかな気がするんだけど...。

パイプライン

こんな記事を読みましたよ、というご紹介と、タイトルの意味するところについて思うところがありましたので考察を。

記事概要

b2blauncher.com

私自身は半分趣味でブログを書いているので*1、この記事の作者さんの本業(ライター)とはあまり関係ないのですが、どうやって稼ぐか、というセルフマーケティングの観点では参考になる記事も多く、すべてではないもののかなりの記事を読ませていただいています。

で、今回の記事、相変わらず私の拙い抄訳+解説で恐縮ですが、「どうやって『将来性のある』顧客を探すか」という記事タイトルで、内容自体は「新規顧客を掘り起こすための方法」について、産業系ライターという仕事を例にしたやり方を紹介しています。

既存顧客リストの作成(棚卸)

既存顧客のリストを作ります。

  • 現在取引のある顧客だけでなく、過去に取引があった顧客もリストに含めます
    • 過去に取引があり、現在は別の競合他社と取引をしているのであればその情報を記載します(わかる範囲で)*2
  • 過去取引には至らなかったものの問い合わせ等の引き合いを行ったことのある会社もリストに含めます
  • 問い合わせを行おうと思っていてなかなか行動に移せていない会社もリストに含めます
  • 友人知人などの自分自身が持つネットワーク内にいる顧客候補もリストに含めます*3

そして、それぞれの顧客リストに下記項目を加えます*4

  • 会社等に対する専門家のレビュー(クラウドソーシングなら全体評価など)
  • 企業ランク(複数のランキングがみられるならそれもよい)

業界の情報を読み深める

リストを作成すると(産業ライターさんの場合はそうしなくてもおのずと)自分の専門としている分野が見えてくるので、その業界情報を手に入れます。書籍でなくともオンライン版の記事を読めばいいです。必要があれば記事の購読も検討しましょう。

また、専門分野とする業界のニュース記事や広告もチェックします。自動車業界であれば、新車の情報であったり世界のEVに関するニュースなどでしょうか。広告もライティングのアイデアとして使える情報です。

先に作成した「顧客リスト」の中から、今集めた業界情報を見ていて「ここに声をかければいい提案ができるかも」と思った企業に対してアクションを起こします。

LinkedInでの営業のかけ方

日本だとLinkedInはそれほど営業ツールとして活用されていない気もします。もしベンチャー企業がターゲットとして多いようであれば、Wantedlyと読み替えてみてはいかがでしょうか。

LinkedInには検索した業界情報を定期的にメールで送ってきます。私のところにも毎週くらいのペースで「求人」という形で配信されているので、時間があればチェックしています*5。送られてきた企業の情報は、いうなれば『相思相愛』なわけです。自分もその企業の仕事をしたいし、企業側も自分のような仕事をしてくれる人を求めている、と。

このままLinkedInを使ってコンタクトをするのではなく、いったんGoogleなどの検索エンジンで企業の情報を検索して「本当に」この企業で働くことが問題ないかを最終チェックして、問題がなさそうであればLinkedInでの企業担当者へのアプローチを始めます。

この時に注意しなければいけないのは2点。

  • 担当者へのアプローチは複数名(2名程度でOK) *1名のみでは企業へのリーチができない可能性があるから
  • 「肩書」に注意 *具体的な「肩書」については書きませんが、できるだけ決定権者に近い肩書を持つ人を選びます

実際の肩書を記載しても、必ずしもその人が権限を持っているのかどうかはわからないのですが、一般的に(私もそう思う)こんな肩書の人には権限はあまりない、と考えてもらって大丈夫です。

  • 〇〇スペシャリスト(専門職なので決定権者からは程遠いことが多いです)*6
  • オペレーター、アナリスト(基本的に現場仕事をしている人たちの肩書です)
  • 役名のないマーケティング担当(デジタルマーケティング担当とか、マーケティングAI担当とか。これも現場担当の方が多いです)
  • 「ディレクター」系(現場担当というか、現場統括レベルの役職の方が多いです) *『マーケティングアナライズディレクター』という肩書が例に出ていましたが、要はマーケ分析部門の統括主任くらいな感じでしょうか。リーダーとかそんな感じ。
    • 実際の例では『マネージャー』という肩書はOKとされています。課長~部長職クラスでこの肩書がつけられることが多いです。あまり肩書が長すぎず、かといって短すぎず、というところが私的なねらい目ですが。

選んだ方たちに営業メールを送れば、何らかの反応が返ってくるはずです。

結局は泥臭いアウトバウンド営業でした

今回ご紹介した新規営業掘り起こし方法は、LinkedIn(などのSNS)を使う、というところがちょっと目新しいかな、と思いますが、実際の営業の現場を見ると『よくある(アウトバウンドの)営業スタイル』だなぁ、と感じます。

要点は2つあって、

  1. 自分の得意分野の棚卸+スキルアップ
  2. (業務発注)決定権者へのコンタクト

あくまでもフリーランサーのやり方、というところですが、これを一般的な企業の営業に置き換えると、

  1. 自社商材の理解と「強み」の理解
  2. どうやって「決定権者」と話を進めるか

という、二つのテクニックが必要ですよ、ということになります。

特にフリーランサーの場合は、自分自身の商材がなんであるかは『一応』理解をしているはずですし、専門分野の有り無しは受注確率に影響を及ぼします。業界未経験の未経験ライターさんが受注できないのは、業界未経験だから、というのが主な理由です。仮にライティングが未経験でも該当の業界で長く働いていた、という場合は業界について詳しいので、ライティングのルールさえ教えればいいのですが、ライティング経験があっても業界のことに疎ければ記事が薄っぺらいものになってしまいます*7

そしてもう1つの、「決定権者」とのコンタクト。これが結構難しいんです。私自身これで苦しんだことが何度もあります。一つ極端な例を挙げると、もともと私(と当時所属していた会社の役員)の知人からの引き合いでシステム開発の提案をすることになったのですが、先方企業の窓口はその知人。半年ほど前にその企業に入って社内システムの刷新を担当することになり、開発を依頼してきた、という話なのですが、いくら提案をまとめても話が進まない。提案書や費用面でのブラッシュアップは何度も行ったのですが、いつになっても契約を「する|しない」の結論が出ない。知人ですので「ちょっと外に連れ出して」ぶっちゃけた話を聞いてみると、ほかにもシステム刷新の提案をさせている企業が数多くあり、その中から私がいた会社を選んでもらえるように、という「配慮」から彼自身が提案を取りまとめていて、まだ上長への提案をしていない、ということが判明*8。結局話を進めている間に私はその会社を退職したのでその後どうなったかは不明ですが...。

提案自体がイケてるものであったとは私自身も思っていないのですが*9、私自身営業のやり方として、もっとガツガツと攻めることができたらなぁ、と大変後悔している、そして営業のやり方について反面教師として覚えている悪い例の一つです。

ちなみに今の私自身はあまりアウトバウンド営業をしないのですが*10、新規顧客の掘り起こしは必要ですし、定期的にやっているにはいますが、年1~2回程度。1年に1件新規顧客が獲れたらOK、というレベルです*11

本題:仕事の「パイプライン」

さて。ここまでの話で一切出てこなかった「パイプライン」という言葉ですが、今回の元記事の一番最初の行に出てきます。

I’ve talked many times about the importance of prospecting for new clients to keep your pipeline full.

(記事筆者が)いつも言っているように、仕事をしている自分自身の『パイプラインからの供給を常にいっぱいにする』ために新規見込み顧客を探すことは大切なことなんです。

私の中で、仕事/案件の「供給源」としての『パイプライン』という考え方はまさに目から鱗でした。ちなみにここで言うパイプラインはこの意味ですよ。

ja.wikipedia.org

パイプライン、例えば油田なんかを想像していただければいいのですが、ある油田からいくつかのポイントを通過したり分岐したりしながら、複数の拠点に原油を供給している*12んですが、私たちフリーランスはこの終点部にいると考えるわけです。起点である油田は?当然クライアント様です。

2020年初頭のコロナ禍第一波*13で話題になった、フリーランサーの「雇止め」問題。私自身はあの問題はわりと冷静に見ていて、「仕事の供給源が1か所しかなければ、そこが『切れた』時に大打撃を受けるにきまってるよなぁ」と思っていました。実際の事例で言えば、「フリーランスとして*14」ピアノ教室の講師を受注していた方が、運営会社である契約先からのレッスン中止指示を受け、仕事が「なくなった」というもの。ピアノ講師という特殊性のある仕事なのでこの方がどう、ということではないですが、他にできる仕事があって、そちらで「糊口をしのぐ」ことはできなかったんだろうか、と感じましたし、自分自身はそう言ったセーフティーネットを構築すべきだろうな、と考えました。事実、順番は前後しますがコロナ禍以前にIT業界の経験を活かしてIT講師の単発仕事を受注しており、これ自体は自分にとってのセーフティーネットになりうるな、とは受注当初から当初から考えていました。

何らかの理由でパイプラインからの供給が止まる可能性は否定できません。むしろ今般のコロナ禍でフリーランサーにとっては「現状のままではヤバイ」と気づくきっかけになったのではないかと思うんです。少なくとも私はそう感じました。だとすれば、その「パイプライン」を複数持つこと、そしてパイプライン終点として、常にタンクが満タンになっていて輸送に忙しいという状況を作ることが必要だし、そうありたいなぁ、と感じます。

*1:残り半分は、といえば、このブログは一応集客用という位置づけにはなっています。機能してないですが(笑)。

*2:例えば、「別のフリーランスと〇〇経由で契約?」くらいでいいと思います。要は仕事の有無やクライアントの仕事の発注に関する特性がわかればいいので。

*3:友人知人を巻き込みたくない、という気持ちはわからないでもないですが、まぁ元記事は海外のものですし、そのあたりドライですよね...。

*4:顧客の評価です。

*5:ただ、正直「求人」という扱いなので、フル在宅の案件はあまり出てこないですね。

*6:私自身は最近「ITスペシャリスト」という肩書を使っていますが(笑)。

*7:それこそSEOを意識したライティングだけが得意だったりすると、記事のアクセス数は上がるかもしれませんが、その記事に価値がなければ離脱率も高くなり、サイト全体の評価も低くなってしまいます。とは言えそういうブログを運営している方たちは数多くいるんですが...。

*8:ちなみに彼の当時の肩書は「IT部門統括」だったような。そしてその会社のIT部門に所属していた人員は彼一人。

*9:もちろん提案自体はきちんとしましたし、対知人というしがらみの中でコストとパフォーマンスの両立に苦労し、どうしても十分な提案になっていなかったかもしれない、とは思うので、そういう点で「イケてない」んですが。

*10:その理由は「手間がかかるから」の一言に尽きます。本業や既存顧客との関係醸成もそれなりに忙しく、後で触れる部分にも関わりますが、既存顧客からの案件受注が少し切れそうだな、と見越したタイミングで新規営業をするようにしています。

*11:もちろん引き合い(インバウンド)もあるので、必ずしも年1件新規顧客が増えるというわけでもないです。

*12:実際には港湾などが終点になっていて、そこで精油され、または精油基地にさらに運搬される、という仕組みですわね。

*13:第二波があったのかどうかは別にして、とりあえず一番最初のコロナ禍です。

*14:フリーランスというよりは個人事業主として、だと思うんですが...。

小ネタ:vTigerCRMの導入とカスタマイズ

珍しく「撮って出し」ネタです(記事は10/10 AM10:20に書き終えました)。私事ですが最近「公私」*1ともに忙しくさせていただいており、更に言えばまだ外に出せないネタもいくつか抱えていたり、そもそもブログも2つ書くようになって記事を書く量も増えたりと*2、あぁ、こうやって時間だけが過ぎていくんだな、と最近は感じています*3

本題:vTigerCRMを使う

仕事に関しては今ちょうど大き目のプロジェクトに参画したばかりなのですが、このプロジェクトではメインのシステムにvTigerCRMをベースとしてカスタマイズを行ったCRMを使うことになりました。と言うか、そういう提案を私がしたんですが。

聞きなれない方も多いでしょう。私自身この提案をかけるまでは知りませんでした。

www.vtiger.com

クラウド版の提供もありますが、今回の要件はかなりのカスタマイズを要することと、クローズドな環境での利用を想定していることもあり、オープンソースのオンプレミス版を使うことにしました。

www.vtiger.com

インストールはLAMPスタックに

詳細については別途記事にしたいのですが*4、考え方としてはLAMPスタックを作ってWebサーバのドキュメントルートにプログラムを放り込むだけ。Ubuntuならこんな感じでできるんじゃないかな。

...
$ sudo apt install lamp-server^
$ cd /var/www/html
$ sudo tar zxvf /path/to/download/vtigercrmX.X.X.tar.gz

※tar解凍なんで実際にはhtmlディレクトリの配下にvtigercrmのディレクトリができているはず。

で、ブラウザでhttp://installed.server/vtigercrmdir/index.phpと叩けばWeb版のインストーラが起動する、という仕組み。たぶん。

[未来ずら~]Dockerでサクッと構築

最近はDocker HubにもvTigerCRMのコンテナイメージが用意されていましてね。

hub.docker.com

いずれもオフィシャルのイメージというわけではないのですが、開発用にサクッと作るには大変便利です。Docker-composeでMySQLと必要に応じてPHPMyAdminでも導入しておけばDBの中身も見ながら作業ができてこれまた便利。

さらに、ちょっと時間が足りてなくてきちんと検証できていないのですが、docker-composeで開発環境が作れるのであれば、同じ理屈でクラウド環境で開発もできそうじゃん?と、Amazon ECS(Elastic Container Service)での環境構築にも現在挑戦中です。ECSの利用については実は今年に入って検討を進めていたのですが、時間が少なかったことと導入の敷居が意外と高かったことからなんとなくやっていた感じでした。それがここ数か月(7月以降?)でCLIでもECSがらみのコマンドが簡単に発行できるようになったりしていて、突然使いやすくなり、途中までですが私も試してみたりしています。

実際に使ってみた感触は?

最初提案のためにインストールして使ってみた感触は、

Salesforceのクローン、というわけではなさそうだけど、クセはあるなぁ」

特に今回採用しているのはVersion7なんですが、古いバージョン、例えば日本語対応がきちんとできているVer.6あたりだと、かなりSalesforceのルックアンドフィールに似せているなぁ、という印象があるんですが、Ver.7はそれほどでもないかな、と感じました。

ただ、「使いやすいか」、と言うとそうでもないです。もっとも業務用ソフトって使いやすさよりは機能充実、という感じなので仕方ないのですが。また、競合であるSalesforceとの直接比較をしても、最近のSalesforceに比べてしまうとアレですが、まぁ大して変わらない使いにくさ、とでも言いましょうか。結局は「慣れ」なんですけどね。

カスタマイズの難易度は?

まだわからない、というのが正直なところですが、「仕組み」「用語」を覚えていくと、徐々にカスタマイズ性が上がっていく、といった感じです。

Salesforceも同様なのですが、vTigerCRMも機能の単位は「Extension」という単位で管理されています。Joomla!などのCMSで採用されているモジュールと同じようなイメージでしょうか。加えて、業務機能の「Extension」だけではなく、機能を追加するための「Extension」もあります。これはWordpressプラグイン的なイメージと言えばいいでしょうか。

「Extension」を導入しつつカスタマイズを行っていく、というのがvTigerCRMのスタイルかな、という印象です。

まだわからないけれどひたすらいじり倒す予定

試行錯誤しながら、というと語弊があるのですが、わからないところも多いので少しずつ解析をしながらプロダクトアウトを目指したいと思います。とりあえず3か月くらいでリリースしちゃう予定です*5

*1:フリーランスの「公私」ってなんだ、って話ですけどね。特に今は「仕事」と「プライベート」を分けて考えていないので、どっちにしても、という話ですが。

*2:特にもう一つのブログは基本的に物品のレビューなので、レビューをするための時間がさらに必要になったりするんです。

*3:それに加えて「あつ森」なんかもやり始めたもんだからとにかく1日の時間の使い方に苦慮しておりますよ。

*4:要は自分用の備忘録として残したいんですよね。

*5:今回の開発は「一人スクラム」という謎なテーマでやっております。

マーケオタクのボヤキ:ブログ収益化のPoC(Proof of Concept)

2020年の8月から、趣味であるVAPE(電子タバコ)のファンサイト(ブログ)を立ち上げました。宣伝をするつもりもないんですが*1、一応リンクだけは貼っておきます。VAPEにご興味がある方はご一読いただけると幸いです。

racchie-vapefun.hatenablog.jp

今回はこのブログの裏話、というか、仕事ブログとは異なる視点で作られている、そして、仕事ブログでは行っていない「収益化」というテーマについて少し掘り起こしてみたいと思います。

「 趣味と実益を兼ねる」ための戦略

先述の通り、いま読んでいただいているこのブログとVAPEファンブログはまったく異なるアプローチで運営をしています。ただ、どちらも「戦略」に基づいていますし、仮説検証を繰り返しながらどうやってブログの認知度を上げていくか、またはアクセス数を増やしていく(≒ユニークユーザーを増やす)ことはブログ運営の目的の一つです*2。新しく作ったVAPEファンブログについて、どういうアプローチをとって運営を開始したかについてまとめておきます。

戦略①:記事の物量

アフィリエイトブログはとかく「趣味と実益」という言葉を使いがちで参入ハードルも低い印象を受けますが、そうは言っても実際に趣味を収益につなげるためにはある程度の『ボリューム感』は必要になってきます。

例えばVAPE系のYouTubeチャンネルなどを見ていると、ある人は(と言っても大概の人たちが最初のうちは、ですが)毎日のように新しいガジェットを持ち出しては「開封」→「使用」→「感想」というフォーマットでガジェットを紹介しています。疑問に思いません?そんなにガジェット持ってんの?と。

ほとんどの人たちは買ってるんですって。ブログやYouTubeのために。とにかく毎日紹介できるように、どこで買っているかは別にして、情報をネットで調べてはショップに赴くのか、それともネットでひたすら買いまくるのか。とにかく初期投資に相当お金がかかるらしいです。それで費用回収ができなくて結局更新が止まるというオチ*3

記事にせよ、記事ネタにせよ、最初はある程度の物量が必要です。これは趣味ブログに限らずブログの継続という点では共通ですが、記事自体もネタもある程度ストックがあると開設時にも次回の更新に関する不安がないですし、ストックする習慣をつけておけば、まとまった時間でひたすら記事を執筆する、という副業スタイルの書き方で運営ができるようになります。

ネタの出どころですが、今回は自分の手持ちのVAPEグッズを個別に紹介していくことで記事の物量確保をしています。ひたすら手元のグッズ(VAPEの本体やリキッドなど)にそれぞれ評価ポイントを書き記し、それを記事にしています。それとは別に、エンジニアという視点から見たVAPEというグッズやムーブメントについての考察ネタが、わりと仕事ブログを書いているときでも思いつくことがあり、それは仕事用ではないのでストックとして残してあったのですが、こういったネタを時々投入する予定にしています。

戦略②:広告の収益化

以前から申し上げているように、この仕事ブログ自体は直接お金を生むことがありません。このブログを見て私に興味を持ってもらうことが基本的な目的ですので、むしろ記事を読んでいただき面白いと思っていただいて、それが仕事などにつながればいいわけです。

VAPEの場合は、自分に興味を持ってもらうことは一つの方向性としてあるわけですが(これはあとで詳しく触れたいと思います)、それより先に「安直な」方法として、掲載している広告に対しての収益を得ることが可能です*4。VAPEについても私が今回最初の記事作成で行ったように、手持ちのグッズ一つ一つを記事にすれば、その商品を紹介するページを作ることになるので、広告掲載を行っても効果は高いと考えています。

今回手持ちのグッズを一つ一つ紹介するというのは、新規にモノを買って紹介するというやり方に比べればやりやすい方法ではありますが、もともとそれほど手持ちが多いわけでもないですし、実際に記事の量としても今記事ストックとして書きあげてある「下書き」の数も10程度しかありません。20程度準備は可能だとは思うのですが、この程度だと毎日記事を書いたとしても1か月で枯渇してしまいます。

これは実験ではあるんですが、このブログ同様、1週間に1度の記事配信ペースで商品の広告を載せることができる記事を配信し続けてみたいと思っていて、それを数か月くらい続けて(先述の通り記事ストックだけで言えば週1ペースであれば現時点で半年近く分はあることになります)、実際に収益化が可能になるかどうかを試してみたいと思います*5

※最初期の記事投稿を行った段階でアクセス経路の分析をしてみた結果、記事投稿ペースは最初は週2ペースに上げた方が良いかもしれないと考えてスケジューリングを変更しました。もちろんこれで未公開記事のストックが最初の想定より倍速で減ることになりますので、記事ストックについてはてこ入れが必要です。文章にはまとめていないネタもまだ少し残っていますので、徐々にネタの文章化→ブログ公開を進めていきます。

戦略③:著者の知名度向上

ブログを見てもらうことで知名度が上がり、知名度が上がれば商品レビューなどに対する信ぴょう性も高いと判断され、新しい商品の紹介をすることでブログへのアクセス数が上がり商品購入につなげることができる、というスパイラルを意識する必要があるんですが、まず戦略の①②で述べたように、記事を用意して広告を載せるに値する内容にする、というところは、言い方は異なりますが世のほとんどの「ブログを収益化する方法」で書いてあることです。そして、「記事が用意できればあとはブログを見てもらうだけ」でいい、とも書いてあります。

見てもらうために何をすればよいかを考えると、まずは自分の周りから攻めていこうとするわけですが、安直にFacebookTwitterの友達に紹介をしたり、購読を求めるのは私はNG行為だと考えています。VAPEの話で言うと、私のFacebook友達*6で”VAPE”でつながった人は一人もおらず、VAPEに興味がありそうな人が2~3名いるかな、という程度。この人たちに、「VAPEブログを始めたよ」という告知をするだけならかまわないと思いますが、ブログの購読であったり、今回のケースではないですがFacebookページを作って「いいね!」を押すように依頼をしたとしても、そこからの読者が増えない可能性の方が高いわけです。だって、シェアしてもらったとしても2~3人ですから、大多数の目に留まるようになるまで一体どれくらいの時間がかかるやら。

もっと直接的に、広く拡散してもらえる人たちにアクションを起こす方がいいですよね。今企画している内容はここでは書けませんが、かなりビジネスライクな方法論を使って情報拡散を狙ってみようと思っています。企画がうまくいったらご紹介をしますが、例えばD2Cのサイトを運営している人がどうやって自社ブランドの拡散を行うか、というところであれば参考になる事例だろう、と思っていたりします。

戦略を実現するための投資、そして負担しなければいけない費用とその回収

記事の物量(戦略①)でちょっと触れた「YouTubeのために謎グッズを買い込んでいる旦那さん」の話に関連するのですが、結局商品の紹介を書くことで広告に信ぴょう性を持たせることになるので、その商品は手元に置いておく必要がある、ということですから、まずは買ってくることから始めなければ...、なんですが*7、どこまで投資をすべきなのか、という点、負担した費用をどこまで回収できるのか、という点については考えていないケースが多いのだろうと感じます。まさに件の旦那さんがそうなんですが...。

そもそもブログにおける商品紹介のページは、もちろん個人の見解ではあるのですが、一種の「広告」として商品を販売する人たちには映るわけです。自社商品を購入してくれている人たちがどう思っているかをブログで吐露しているだけであってもそれは商品に対する評判なのであり、評判が良ければよいほど商品が良いものである、と考えてもらえる。マス広告を打つまでもなく、そういった「良い評判」を書いてもらえるだけで商品の価値が上がっていく。『口コミマーケティング』の神髄といったところです。

だからこそ、定期的にブログやYouTubeで情報を発信し、「忌憚なき意見」を述べ続けている人たちに対して、商品を売っている側から商品提供がなされ、それを紹介する、という流れができていくわけです。こうなってくると商品を買わずとも(レンタルなのか無償提供なのかはわかりませんが)紹介するためのモノは手元に届くし、それを紹介すれば商品も売れるしアフィリエイト収入ももらえる、というのが「よい流れのスパイラル」になるわけです。

「それってステマじゃね?」という人は多いです。まぁそのほとんどは『ステマ』という言葉の意味を勘違いしているのですが。『ステマ』は商品をあたかも自分が購入し、自分の意見を述べているように見せかけて、実は商品は提供されていて、更に紹介するためのスクリプトも用意されている、という状態を指すのであって、商品が提供されたからと言って、もちろん提供主はよいレスポンスを期待するのですが、「ここが良くない」だの「こういう点は改善すべきだ」といった忌憚のない意見、つまり自分が考えた事を提供主に忖度なく述べることはステマでもなんでもありません。提供されたことを言うことももちろんそうですし、それを言ったからと言ってステマだ、とは当然なりません。ステルス(隠ぺい)じゃないですしね。

ステマ話はおいておいて、目指すところは自分でチョイスして買ってレビューして、というやり方はどこかで限界がくるわけです。もちろんそれでもいいですし、ある程度自分でのチョイスがないとレビュー自体も偏りが出てくるので自分でのチョイスも必要ですが、それを補完するためにメーカーなどからのレビュー依頼みたいなものができるようになれば収益性も上がりますし、費用負担も減っていくし、収益が出ることで自身の投資分も回収できる、ということになります。

「なんとなく」では絶対稼げない

まとめ、というにはちょっと壮大なネタ風呂敷を広げた気分になっていてまとめようがないのですが、ブログやYouTube*8を収益化させるのに、なんとなくやってみた、お金稼ぎたかった、という程度でやろうとしても無理です。

マーケティングをかじったマーケオタクとしては、どうやって収益化させるのかをきちんと考えて実践してみたくなっていて*9、壮大なネタにこれからもお付き合いいただくことになるのですが、長い目で見てくだされば幸いでございます。

*1:仕事とはあまりにもかけ離れていますし、読者層は確実に異なるので...。

*2:認知度向上・アクセス数向上、それによるユニークユーザー数増加はすなわち潜在的な顧客の増加につながります。

*3:VAPE業界ではないですが、人気分野の動画を撮るために、毎日のように新しい何かを購入してくる旦那さんがいてお金がもったいないと感じているという奥様のお話をどこかで聞いたことがあります。それこそネットニュースだったような...。

*4:VAPE業界がどうなのかについてはこのブログにおけるテーマとは異なるので詳しくは触れませんが、健康増進法やコロナ禍で禁煙ブームになると代替品としての電子タバコ(VAPE含む)は活況を呈するように思いますし、今後も紙巻きたばこの値上げと電子タバコへの移行は起こると思っています。

*5:毎日書けばよい、と仰る方も多いかとは思いますし、最初あるだけの記事ストックを放出してそれを審査とやらにかければよい、とも思うのですが、たぶん持続可能性という点でNGだと思います。そもそも趣味でやっていることですし、あまり時間もかけたくないので、週1くらいのペースで、しかも1記事あたりの文字数も少なめにしていますので、チャチャっと趣味の時間で執筆をして、というようなスタイルでの運用を目指していくつもりです。

*6:111人いるそうです。皆さんいつもありがとう。

*7:件のYouTube旦那さん、紹介するグッズだけではなくYouTubeの動画作成に必要だとカメラやマイク、ライトなども買い込んでいたとのことですが...。

*8:今年の年初はYouTubeやりたいねとか言ってたんですよね。YouTubeについては本当にネタが集まらなくて困ってます。それこそVAPE系はブログもYouTubeも競合が多いんですが、よくまぁみなさんそんなにネタを持ってらっしゃるのね、と思うくらいいろいろと扱ってらっしゃいます。もともとVAPEでYouTubeをやるつもりはなかったんでいいんですけどね。

*9:収益化は実際には二の次で、その前段にあるブログ(≒オウンドメディア)の知名度向上であったり販促につなげるためのアイデアがどの程度通用するのか、という実証実験なんですが。収益化したい、とは言っていますが、せいぜい月に1個新しいVAPEグッズが買えたらいいな、くらいでいいんですよ。本業もあるんで稼ぎはそっちでやりゃいいんで。

Kinesis Freestyle Edge キーボード購入レビュー

2019年末に当時使っていたSculpt Ergonomicキーボードが壊れ、しばらく『予備の』キーボードを使い続けていたのですが、それ以来ずっと肩こり・手首の痛みとの闘いでした。実は、肩こりや手首痛との闘いは筋肉との「会話」でなんとかなる部分もあり、趣味の筋トレがコロナ禍でしばらくできていなかったこともありましたが2020年夏から自重トレーニングに切り替えて肩から手首周りのトレーニングも再開しているのですが、それでもやっぱり原因がキーボードなのでなんとかならないものかとずっと探していたのですが、ある日いつものようにジャンク屋巡りをしていると、2つのエルゴノミクスキーボードの出物がありました。一つはMSのエルゴノミクス。Surfaceブランドのヤツです。

もう一つはゲーミングキーボード系です。

で、Sculpt Ergonomicは使ったこともあるし、壊れた時の何ともしようのなさもわかっていたので買うのをやめて、ゲーミング系のキーボードですが買うことにしました。これで1万円(税抜)です。ヨメと一緒にいましたが、さすがにヨメも付き合いが長いこともあり、私がキーボードを仕事道具として使っていることを重々承知しているので特に文句も言わずに買うことができました*1

ちょっとガジェットネタが続いているような気もしますが、まぁキーボードは消耗品ですからね。

スペックの紹介

「キーボードのスペック」というのも妙な話ですが、最近どこかで話題になっているらしい自作キーボードとかの世界では気にされるところのようです。あまり個人的には興味のないところですが、いままで使ってきたキーボードとは異なるところも多いので、一般的なモノとの違いに焦点を当てながら紹介していこうと思います。

カニカルキーボード(茶軸)

一般的なキーボードのスイッチ部、つまりキーを押した時の反応方法は、メンブレン方式と言われる、ゴムのカップがキーボードにつながっていて、それを押すことで下にあるキー接点が導通する、という仕組みを採用することが多いです。また、薄型のキーボード、ノートPCであったりMS Sculptもそうでしたがパンタグラフメンブレンという方式もありますが、スイッチ接点との接続がゴムカップ(メンブレン: 「膜」)方式が一般的です。

それに対して今回購入したキーボードは「メカニカル方式」と呼ばれる仕組みで、キー一つ一つにスイッチ機器が仕込まれているという、ずいぶんと手の込んだ仕組みのキーボードです。それぞれメリットやデメリットはあるのですが、メンブレンのデメリットとして、キーを押す力が少し強めである必要があり、その分指や手首に負担がかかります。これはキーボードの打ち方で改善できるのですが*2、力の入り方が多少センターからずれていても押し込むことが出来さえすればキーが効いてくれるというのがメカニカルの特徴で、それによって指や手首への負担が減るという効果は得られると考えています。

--- このあたりからキーボードを変えて入力しています*3。 ---

分離型キーボード

エルゴノミクスキーボードの特徴でもあるのですが、左右分割されています。これ、慣れないと打ちにくいのですが*4、慣れるのにはそれほど時間はかかりません。あえて慣れないところがあるとすれば、「右と左の指のどちらで入力しようか」というキーくらいでしょう。MS Scluptと同様、アルファベットは問題なく、数字の「6」キーが逆(左)にあるくらいですが、10分も触っていれば問題なく入力ができます。

MS Scluptとの違いは、「完全分離」タイプであること。「Freestyle」の名の通り、どういうキーボードの置き方も可能で、変則的な配置もできます。今入力しているのは変則ハの字、というか、逆イの字というか。少し右腕/右肩が痛いままなのでちょっと変わった置き方でリハビリがてらの入力をしています*5

ちなみに、キーボードの縦の傾きは別売りのスタンドを購入する必要があるのですが、一時的になにかを置いて傾けてみたりすることも可能でしょうし、「フリースタイル」過ぎていろいろと試すことができてしまいます。正直初心者向きではないですし、エルゴノミックタイプのキーボード初心者も多分使いにくいと思うのではないかな、と感じます。

プログラマブルキーボード

これは「ゲーミングキーボード」としての特徴ですが、キーに本来の意味とは異なる機能を持たせたり、「キーマクロ」の登録をさせたり、といったこともできたりします。あまり使わないかな、と個人的には思っていますが、それでも実際にこのキーボードにはテンキーがなかったりしますし、その代替としてキーボードをプログラミングできたりするんです。

その他

あとは、光るとかでしょうか。できるだけ早急に止めたいですけどね(笑)。

セッティングについて

細かい設定はWindowsのアプリとして設定アプリがあるのでそれを使って設定をしていきますが、そもそも、キーボードは「英語配列」キーボードです。もともと使っていたDellのキーボードは日本語配列でしたのでそのまま日本語として認識をしてくれているのですが、だとするとキー配列のおかしい個所がいくつかでてきてしまいます。

キートップの入れ替えが簡単にできるのであればしたいな、と思っています。

インプレッション

ヨメにも「楽しくて仕方ないでしょ?」と聞かれました。楽しくはないですが、少し楽になったな、とは思います。肩や上腕部から手首にかけての負担は凄く減りますし、それまでコリのあった個所もキーボードを使っているだけでコリがある程度ですが解消されて行きます。指も血流が良くなって大変温かいです。

置き方を自由にできるのはちょっとうれしいですが、妙なクセが付くのも好ましくないので、早々にハの字スタイルに戻したいと思っています。また、縦スタンドも早々に購入を検討したいと思っています。

*1:手持ちがあればおそらくSculpt Ergonomicも買っていたはずですが、7000円したんですよね。もしかするとそのうち予備として買っちゃうかも...。

*2:具体的に言えば、キーを上から押し込む癖をつけることです。タイプライター式の打ち方、と言ってわかる人は年齢がバレますが、要はメンブレン方式のキーは真上から押さないと力が入りにくい構造になりがちであり、その構造から考えればキートップを「指のしなりで斜め上から押す」のではなく「指の重さで上から押す」イメージで押すんです。コレ、タイピングの基本なのですが、昔のようにタイプライター的な重い打鍵感がキーボードにはないのでそういうことを教えないようになったらしいんですよね。私はなぜかタイプライター式のタイピングを仕込まれているので今でも調子が悪くなるとタイプライター式の打ち方に切り替えます。

*3:後程触れますが、このキーボードは英語配列なので日本語の入力設定はちょっと面倒です。その設定もしながらのレビューを進めてみます。

*4:事実いま久しぶりの入力感覚とキーの配置の違いにとまどいながら入力しています。

*5:10分ほど打っていますが、かなり肩こりが解消しています。どんだけ普段無理な体勢してんのか。

副業YouTuber断念(今はムリ)

2020年の初め頃にYouTuberを目指そうとアイデアを練っていました。が、最近のYouTubeを見ていて「個人」またはフリーランサーとしてのYouTubeチャンネル開設についてはしばらく見送ろうと考えました。ただ、ビジネスモデルとしてのYouTube利活用を否定するものではなく、むしろビジネスとしてのYouTube利活用は積極的に提案をしていきたいと考えています。

racchie.hatenablog.com

コロナ禍とYouTube/YouTuber

半年くらいで気持ちが変わった要因として、ざっくりと言えばコロナ禍の影響が主なんですが、一般的にはこのコロナ禍がYouTubeへの関心の高さ、参入数の増加につながっているし、ここでYouTubeに参入すべきだ、という意見が多いのですが、私自身はいくつかの条件を持っていなければ今、そして今後もYouTubeへの参入はすべきではないかな、と感じています。

特に個人が副業(というか広告収入を得る方法)としてYouTubeへの参入を行うことについては止めた方がいいですし、すでに副業でやっている人たちも本業としてのYouTuberを目指していくのもあまりおススメできないかも、と思っています*1

「プロ」の新規参入YouTuberが増えた

2020年より前にも一定量存在しましたが、いわゆる「芸能人」のYouTube参入は2020年に入って一気に増えたように思います。好きな芸能人もいたりして私もついつい見てしまうのですが*2、見ていると最初のうちは「あ、テレビでは見られない一面も見ることができて面白いなぁ」と思うわけですが、他の一般のYouTuberのチャンネルも見ていると、芸能人の動画の作りは圧倒的に「よくできている」と感じます。

当たり前ですが、芸能人はテレビに出て自分を見せることでお金を稼いでいる人たちですから、どうやって自分を見せるのか、ということについては熟知しているわけです。しかも、カメラワークもシロウトっぽくしているところが多いですが、カメラマンやマネージャーなどが介在しているであろう作りである事の方が圧倒的に多いです。また、動画の構成もよくできていて、ストーリーをきちんと作っていてそれを『演じている』なぁ、と思うところは多いです。

芸能人のYouTube参入についてはまことしやかに言われているのが、テレビ番組が一時的に作成されなくなったこと。コロナの影響によりスタジオやロケの収録が難しくなったり不可能になってしまったことが原因で*3、同じ映像作品として収入を得やすいYouTubeに活路を見出したと言われています。

芸能人はYouTubeに来るな、というつもりは全くないのですが*4、個人としてYouTuberになろうとすると、プロとの闘いを強いられることになります。もともと2020年初頭の段階でもYouTube自体はレッドオーシャンでしたし、食い込んでいくにはよほどの策を練らないと、と思っていましたが*5、少なくとも現時点でかなりの数の芸能人が参入してきている状態ですし、コンテンツとしては飽和状態になるでしょうから、今ここで『満を持して』コンテンツを投入したとしても埋もれてしまうのが関の山でしょう。

誰もがやっていること「しか」できない

コロナ禍でYouTubeを視聴する人たちが増えたと聞きます。視聴者が増えればそれだけ多様性も増すので、今まで誰もやったことのないジャンルでニッチな視聴者を増やす、という方向性は当然考えていいと思うのですが、この「誰もやったことのない」ことが問題視されるケースがあります。

例えばキャンプ動画。キャンプは2015年くらいからブームに火が付いていて、日本だけではなく世界中で流行っているのですが、たまに「違法まがい」なキャンプ動画がネットに上がっていたりします。日本でも一部で話題になっていますが、英語で言うところの「Stealth Camping」、キャンプをしていないように見せかけて実はキャンプ中、みたいな行為と言えばいいでしょうか。日本だと本来キャンプを含む宿泊を禁止している道の駅の駐車場などで自炊を含む飲食を伴う車中泊を行う行為が問題になりました。

Stealth Campingの動画はキャンピングカーやキャンプのアイデアとして役に立ちますし、自分自身がキャンプをしようと考えているので方法論としてのステルスキャンプは「アリ」ですが、かと言って法の目をかいくぐってまで行うことではないですし、更に言えばそれを動画にして公開するなどといったことは考えもつきません。

問題は法の目をくぐり抜けるタイプのモノではなく、ちょっとだけ一般とは外れたことをした場合。一般的にはキャンプをするにあたりきちんとした装備を揃えるべきと思われているにもかかわらず、何かを現地調達するために山や川に入り込んでいくような行為を動画にすることで、「非常識だ」のなんだのと指摘を受ける、いわゆる『炎上』を起こしてしまうことです。

特に最近はこの『炎上』が起こりやすいように感じています。上述のように、YouTubeの視聴者数が増えたことにより、ひとつの行為に「目くじらを立てる」人の割合が増えたのだろう、と考えていいと私は思っています。ただし、それ自体は仕方のないこととも言えます。自分が表現した言動がすべての人たちに認められるわけではないので、何らかの批判や指摘もあるだろうと思います*6が、その批判や指摘を受けた事実をプチ炎上状態と受け止め、マスコミが話題にすることでいきなり大炎上となるケースが最近は増えてきました。

そうなってくると、コンテンツとして新しいことを行うことは危険を伴うため、できるだけ安全なコンテンツを作るようになってしまいます。今まで誰かがやってきたこと、かつ炎上していないことであれば安全ですから、そういうコンテンツだけを作っておけばいい、ということになります。

これからYouTube参入を目指す人たちへのアドバイス

ここまで書いたように、私自身は「個人としての」YouTube参入は現時点では見送りをしようとしています。したがって、私と同様に個人としての参入を検討している人たちに対しては、

  • 現状は参入をする時期ではない
  • アフターコロナ(Withコロナではなく、コロナ禍が過ぎたあと)に別プラットフォームも含めて検討をすべき

という見通しを伝えるであろう、と思います。では、個人でなければどうか、つまり法人は、と言うと、個人とは逆で今が参入時期としてはベストではなかろうか、と思っています。

商品広告ツールとしてのYouTube

自社商品を持っていてD2Cに取り組む中小企業であれば、認知度を少しでも上げるためにYouTubeへの参入は検討してよいと考えています。だからと言って、まるでテレビCMのような動画を作らなければいけないのか、と言うわけではなく、むしろ手作り感が残っているくらいの動画を作るのがよいのではないかと思っています。

「商品の紹介動画」は当たり前ですが商品の宣伝になります。でも、商品紹介をイメージとして作るのではなく、実際の商品利用イメージを想起させるような紹介動画を作ると、より商品への認知度が高まります。

企業紹介ツールとしてのYouTube

商品紹介に比べてちょっとだけ敷居が高いのですが、企業の紹介を行うためにYouTubeプラットフォームを使うというやり方もあります。普段は公開をしていない企業の内部、例えば会社の業務風景であったり店舗であればバックヤードツアーなど、消費者が普段目にすることのない情報を(もちろん見せられる範囲で、ですが)動画にすることで、企業に対する親近感を覚えるような感覚を持たせることができます。

敷居の高さの理由は、この手の動画はストーリーを作る必要があることと、動画を効果的に編集しなければいけないことの2点で、これらは高い技術力を必要とするため、どうしても「カンタンに」作ることができないからです。

2021年秋くらいに参入できるといいなぁ

あまり予想が当たるタイプの人間ではありませんが、次の参入機会を狙うとしたら2021年の夏から秋にかけてかな、と考えています。東京オリンピックが無事開催されるという前提で考えると、オリンピックが開催されるということはそれだけコロナ禍が(あくまでも現時点に比べて)沈静化しつつあるという状況なのだろう、と思いますし、テレビやマスメディアに関して言えば活況となることは予想ができるので、「プロ」の参入は少なくなっていき、更には現状からも淘汰されていくことも予想されます。

もしかすると他のプラットフォームへの参入の方がよいかもしれない、とは思います。私はTikTokについては個人・法人(中小)ともに参入については現時点では否定的な考えを持っていますが*7、2020年7~8月に起こったTikTokプラットフォームのアメリカ国内での買収や利用禁止騒ぎの動向によっては販促で使えるツールに生まれ変わるかもしれませんし、このあたりは動向を見ながら考える、といったところでしょうか。

もちろん、実験動画の作成は暇を見てやろうと思っていますし、YouTubeチャンネル自体はすでに作成・公開済なので、アイデアを公開する場としては今後も利用を続けていきたいと思っています。

www.youtube.com

*1:唯一個人YouTuberが生き残る方法はプロダクションやエージェントへの登録をし、プロダクションフィーを払ってでも視聴者を増やすくらいでしょうか。

*2:しょこたんのチャンネルは即登録しました。

*3:現在も「三密を避ける」ためにスタジオ収録の人数も絞られるようになっていて、スタジオ全体を俯瞰するカメラワークはあまり使われなくなっています。

*4:興味のない人たちがおススメに上がってくるのは若干ウザいな、と思いますが...。

*5:2020年1月当時は、「いかにも」な動画ではなく、より映像作品的なモノを作っていきたいと考えてはいました。このアイデア自体はまだ生きているというか、使えるアイデアではある、と自負はしています。

*6:伏線を張るわけではないですが、私のこの意見についても当然批判や指摘はあっていいと思いますし、ご批判ご指摘は真摯に受け止めます。

*7:TikTokには「時間」の概念がないのでビジネス、というか販促目的の利用はちょっと難しいです。

GPD Pocket 2レビュー①:中古購入→メンテナンス編その1

GPD Pocket 2を入手しました。わりと今さら感のあるモノではあるものの、2020年に入ってからずっと欲しいと思っていたモノで、中古でしたが状態もよいものを入手でき、大変満足をしています。ただ、本業が忙しい最中で買ったものでなかなか手も入れられず、使ってみて不都合な個所をなんとかしよう、ということもちょっとしていられず、暇を見てカスタマイズを行っている感じです。

相変わらず「開封の儀」には興味がありません

そういうのに興味がある方は「GPD Pocket2 開封の儀」でググってください。箱の中に入っているのは本体、ACアダプタ(USB-C)、USBケーブル(充電用:両端ともUSB-Cというケーブルは初めて見た)、取説、の4点でした。取説は読まずに箱にしまいました。

買った時点でWindows10のバージョンは1803でした。最初のオーナーさんはきっと売ることを前提に買ったんでしょうかね。アップデートなんかしたら価値が下がるんでしょう。

早速Windows Updateをかけて最新版*1にします。ついでに最新版にした状態で初期化、古いWindowも消してしまいます*2。メインのCドライブはeMMCの128GB(実質115GB)ですが、利用20GB程度。この後いろいろとアプリをインストールすることになるのですが、容量が不足している状態ではありません。

キーボード配列がなんか変だなぁ

物理的にキーボードに違和感を感じます。と言うか、ホームロウ(asdf/jkl;)にスッと指が伸びないです。と言うか、よく見てみると、右小指はエンターキーの上にいるんですね。たぶんそれを避けたいから右手が無意識にずれてしまうのかも...。ただ、物理的配列に関してはサイズもそうですしそもそも納得ずくで買ったものですからあまり気にしていません。むしろホームロウに指が置けさえすれば基本的には文章(メールやドキュメント)を書くことは問題ないので、まぁ大丈夫でしょう。

マッピングがおかしいな、と気づいたのは日本語の入力をしようと思った時です。最近デスクトップでも英語配列キーボードを使うようになったので、最上段の数字列とシフトキーを同時押ししたときの挙動が「日本語じゃん」と気が付くわけです*3Windowsの設定でキーボードマッピングを見ると「106キーボード」となっていたので「101キーボード」に修正して再起動。

まず「/~」キーを押すと「*4」が表示されます。オッケーオッケー、素晴らしい。でも、このキーボードにはなぜか「半角/全角」キーも存在する。念のため押してみると、「」。普段使いではあまり気にならないし使うことも多くない「」「~」ですが*5プログラマという商売をしていると、わりとどちらも使う頻度が高いのでなければないで困るわけです。とはいっても2つも要らないですし、せっかくキーが「半/全」と刻印されていることですし、英語キーボードなのに全角半角キーを使えるようにしてみたいです。

このサイトを参考にしました。

nyaomagicgo.jp

要はファームウェアで「半/全」「`/~」キーを別物と認識させるということのようですが、上記サイトの手順から推測するに、「半/全」キーをF13キーにリマップさせる、ということではないかな、と思います。で、IMEの設定でF13を入力切替にマッピングさせる、と。

www.gpd.hk

電池がおかしい?

この手のマシンは買ったはいいけど使わない、要はガジェットが好きだから買うけれど使うこともなくただ電源だけ食わせている、というタイプの人は世の中には結構いると思うんですが、このマシンもそのタイプだったかどうかちょっとわかりませんが、バッテリーモードにした時の挙動が変です。

いったんバッテリーのチェックをかけてみます。Windows10にはバッテリー使用レポートを表示するコマンドがあるというのを初めて知りました。コマンドラインから、

$ powercfg/batteryreport

と入力、エンターキーを押すと、コマンドを実行したディレクトリ(フォルダ)にレポートのHTMLファイルが出力されている、という仕組み。まぁ便利。

バッテリーのへたり具合は現在のフル充電容量/オリジナルの容量であり、実際に確認したところ、23956mWh/25080mWhなので4.5%くらいの減衰ということになり、バッテリー自体は問題がなさそうです。ということはバッテリーの設定かな。ちょっとバッテリーだけでずっとつけっぱなしにして様子を見てみましょう。あとでレポートも出してみて確認してみます。

症状を見ていると、

  • 100%まで充電できない(確実にバッテリーが「ヘタっている」状態)
  • 残量55~60%くらいが「バッテリー切れ」で落ちる閾値
  • だいたい1~2時間くらいしか持ち歩きで使えない(実測値)

という状態。思い当たるフシ、というか似たような状態になっているマシンは我が家に1台あって、それもずっと充電しっぱなしで放置していたノートPCで、バッテリーの充電は100%まで充電ができません。保護機能が働いていたのかわかりませんが、放電側は0に近いところまで使いきることができるので持ち歩くことは問題なさそうですが。

たぶん前ユーザが同梱の急速充電器でつなぎっぱなしにしてかなりの負荷を充電池にかけていたんではないかな、というのが原因の見立てです。要は買ったはいいけど使ってなかったか、家で引きこもってずっと充電しっぱなしだったのか、というところだけれど、使い込んだ感がゼロである事を見れば、「使いこなせなかった」が関の山ではないかな、と。

バッテリー自体はリプレース品が販売されているので、外に出る機会が増えるころまでに購入手続きをしておけばいいかな、と思いますが、まずは今あるバッテリーをある程度復活させて、無充電で2時間以上は外出先で使えるようにしておきたいかな*6

何度か「フル充電(99%)→負荷をかけて放電(スイッチをONにして放電)→ほぼ完全に落ちるまで放電をさせる→充電」を繰り返して様子を見ます*7。本来でしたらフル充電するまで電源は落としておくべきところですが、いつフル充電になったかわからないので(100%まで充電できないため、端末外のバッテリーランプは絶対に赤点灯にはならない)、OSは立ち上げたままにして充電しておきます。しばらく様子見なので状況が変わったらまた報告をしましょう。

余談ですが、先代のGPD Pocketのバッテリー膨張による交換を自分でやった方の記事を拝見したのですが、

arch.jpn.org

GPD Pocket は過充電の制御がうまくない可能性があるので、常に充電しっぱなしの状態は避けるべきです。 とあり、充電制御がきちんとされていないであろうことは念頭に入れて今後も使い倒したいと考えております、ハイ。

内蔵「ポインティングデバイス」について

GPD Pocket 2のレビューを見ていると圧倒的に多いのが「ポインティングデバイスが使いにくい」という声。実際にどうなっているかと言うと、本体上部(ディスプレイに一番近いところ)にリボン状のスイッチ列があって*8、その一番右にある四角いボタンが「光学式ポインティングデバイス」であり、さらにこれを押すこともできるので、普通に押して左クリック、長押しすれば右クリック、と、タッチパッドと同様の使い方ができます。

数多のレビューは、この点「だけ」を強調し、クリックしにくいだの使えないだの、と書いていて、更にマウスを買うべきだ、とアフィリエイトをあおっていますが(笑)、実はマウスボタンは同じリボンの左端に2つ、左から左クリック、右クリックのボタンが存在します。

確かに机の上に置いている状態だとこのボタンは大変使いにくいです。かなりクリッキー、というか押し込むのに結構な力が必要なので、マウスのクリックと同じ感覚ではクリックできません*9。このポインティングデバイス、右側のカーソルを動かす部分と左側のクリックボタンは、この端末を両手で持った時に初めて「使える」モノとして見えてきます。親指を上にして、残りの4本指で本体を支えるような持ち方をするとおもうのですが、その時に、右親指→光学ポインター、左親指→マウスクリックボタンがそれぞれアサインされるので、安定した状態でマウスカーソルを動かすことができるようになるわけです*10

惜しい、というか残念なところがあるとすれば、ノートPC、特にタッチパッドがあるモノであれば、2本指スワイプでスクロールしたりする機能がありますが、アレが実装されていたらうれしかったかもなぁ、とは思います。どうやって実装するのかわかりませんが。画面の大きなスクロールをしたいときにはどうしても画面タッチをすることになりますので、まぁ画面をきれいにしたい、とでもいうなら保護スクリーンやら何やらを導入すればいいんでしょう。落とした時のことも考えて私もいずれ購入するつもりではいますが。

今後の使い込み方針

まだアプリの導入をしていないので*11なんとも、というところですが、用途を考えながら導入するアプリを決めていきたいと考えています。

*1:1909です。20H1が適用されたマシンが我が家にはいまだに1台もないのですが、アレは幻かなんかなんでしょうか...。

*2:古いのを入れていると容量を食うので。特にバージョンを戻す必要のない場合はいつも古いバージョンは消しています。

*3:Shift+"2”ですね。日本語だと「"(ダブルクォーテーション)」、英語だとアットマークになります。

*4:シングルクォートではなく、『アクサングラープ』です。

*5:「~(チルダ)」は長音記号の代替として利用するケースも多いかと思いますが、IMEの変換でもなんとかなるのでなくても困らないというのが正直なところではないでしょうか。

*6:2年オチ程度のバッテリーで30分しか使えないとかありえないでしょう。という程度の論拠です。

*7:充電と放電を繰り返すので当然バッテリーそのものが劣化していくことになるのですが、現時点であまりイケてないバッテリーですのでまぁ実験がてら、というところです。

*8:Macbook Proのリボンタッチバーを意識したんだろうなぁ、というのがわかりますが、基本的にクリッキーなボタンになっています。

*9:そして、普段右手でマウスを使う人は左右のクリックをする指が逆になるので感覚的に左右クリックボタンがおかしくなるはずです。もっともその程度の設定はWindowsの設定の中でできる事なんですが。

*10:左利きの人には使いにくい仕組みですよね。たぶんこの点だけを見れば先代:GPD Pocketの、昔のThinkpadライクなポインティングデバイスの方がカスタマイズもできるので使いやすかったのではないかな、と思いますが。

*11:現時点ではキーボードドライバの入れ替えのタイミングでChromeを入れました。また、Windows UpdateのタイミングでChromium版のEdgeも入り、あとはバッテリー消費をさせるためにベンチマークソフトをいくつか導入したくらいでしょうか。